旅行予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」が、「サステナブル・トラベル(持続可能な旅行)」をテーマにしたアンケート調査を実施した。国連が2017年を「持続可能な観光国際年」と定めたことを受け、日本を含む世界11か国の旅行者を対象に、“環境に優しい旅行”に関する意識などを尋ねたもの。
それによると、全体の68%が「エコを意識した(エコ・フレンドリーな)宿泊施設と知ったら宿泊意欲が高まる」と回答。特に、中国(93%)、ブラジル(83%)、スペイン(80%)からの旅行者でその傾向が顕著だった。その一方、日本では39%のみが該当。11か国中もっとも低い結果となった。
また、日本人が「エコのために宿泊施設で我慢してもよい」内容のトップは、「低消費電力の照明」(89%)。次いで、「リサイクル紙のトイレットペーパー」(87%)、「ゲストが室内にいるときだけ作動する冷暖房」(84%)などが続く。また、「リネンやタオルの交換頻度が低い」(51%)、「(地元産の食材を使用しているため)通常より高い食費」(49%)については約半数のみが「我慢できる」と回答した。
それに対して世界では、「リサイクル紙のトイレットペーパー」が79%で日本よりも少ないが、「リネンやタオルの交換頻度」は75%、「通常より高い食事」は64%で日本よりも10~20ポイント多い結果に。世界と比較して、日本人は許容できる内容が異なる状況が判明している。
世界、または日本人が「エコのために宿泊施設で我慢してもよい」と考える割合は以下のとおり。
なお、旅行の移動手段にもエコを意識するかどうかを尋ねた質問では、全体の79%・日本人の69%が「意識する」と回答。「できるだけ徒歩・自転車で完結したい」割合は全体の42%、日本人の37%が該当。全体および日本人の18%が「飛行機での移動を避けて温室効果ガス削減に貢献したい」と回答したという。
この調査の対象は、11か国(オーストラリア、ブラジル、カナダ、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、日本、イギリス、アメリカ、中国)の各国1000名以上。18歳以上で2016年に1回以上の旅行を経験、2017年も1回以上旅行を計画している人のうち、旅行計画に関与したり決断する立場にある人を対象とした。