上半期のインバウンド消費が初めて2兆円を突破、一人当たり支出額はマイナス、最高額は英国人の約25万円 ―観光庁(速報)

観光庁による訪日外国人消費動向調査(2017年4月~6月期・速報)で、外国人旅行消費額は前年比13.0%増の1兆776億円となった。四半期消費額が1兆円を超えたのは2015年第3四半期(7~9月)以来7期ぶり。また、上半期の累計は前年比8.6%増の2兆456億円となり、初めて2兆円を超えた。

一方、一人当たりの旅行支出は2016年第1四半期以降マイナス推移が続いており、今2017年4月~6月も前年比6.7%減の14万9248円だった。

旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移は以下のとおり。なお、2017年(平成29年)4月までは暫定値、5~6月は推計値を使用。今回の速報値は今後改訂される可能性がある。

観光庁:報道資料より

訪日外国人一人当たりの単価をみると、公表対象となった国・地域の最高額は英国で、前年比36.2%増の25万1171円。次いでイタリアが25.2%増の23万3110円、中国が2.5%増の22万5485円と続いた。

一人当たり単価と旅行者数を掛け合わせた「旅行消費額」の最高額は中国で、前年比4.3%増の3682億円。全体のうち約3割(34.2%)を占めた。2位は台湾で、前年比7.6%増の1536億円(構成比14.3%)、3位韓国は訪日旅行者数の大幅な伸びに牽引されて前年比7割増の1177億円(構成比10.9%)に。全体シェアは、中国、台湾、韓国、香港、米国の5か国・地域で74.4%を占めた。

国籍・地域別の旅行消費額と構成比は以下のとおり。

観光庁:報道資料より

なお、費目別にみた訪日外国人旅行消費額構成比では、買い物代が最多で38.5%(4146億円)を占めた。次いで、宿泊料金の構成比が27.5%(2965億円)、飲食費が19.4%(2086億円)。費目別にみた訪日外国人1人あたりの旅行支出では、欧米豪で宿泊料金が高く、特に、英国とイタリアは10万円超えの大台に。娯楽サービスはスペインが1万円と最高。買い物代は中国が13万1000円で群を抜いて多くなっている。

国別・費目別の訪日外国人旅行支出は以下のとおり。

観光庁:報道資料より

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