中国OTAシートリップ決算、スカイスキャナー買収効果が継続、直接予約の成約率も好調 ―2017年第2四半期

中国の大手オンライン旅行会社シートリップ(Ctrip)の2017年第2四半期(2017年4月~6月)決算は、税引き後売上が前年同期比45%増の64億1577万元(9億4638万ドル、約1041億円)。純利益は前年同期の赤字(6億元)から3億5245万元(5199万ドル、約57億円)に改善した。

宿泊予約では、検索経由の需要などが順調に伸びる一方、航空券取扱いでは、前期に続きスカイスキャナー買収効果が顕著となった。

グループ傘下の旅行比較サイト(メタサーチ)大手・スカイスキャナーでは今期、「ダイレクト・ブッキング」を正式に稼働スタート。利用者は、メタサーチで最安値を探し出した後、そのまま予約まで完了できるようになった。ダイレクト・ブッキングに参画するパートナー航空会社では、コンバージョン率が20%上昇、さらにモバイル経由の利用では50%増としている。同サービスでは、バゲージや食事、座席アップグレードなどの追加サービス、いわゆるアンシラリーの取扱いも可能だ。

そのほか、中国国内で、第二、第三都市での顧客開拓に注力したことも奏功。同社と傘下のOTA「チューナー(Qunar)」合計で400以上の販売店舗をオープン。加えて200店舗を開業準備中という。

第2四半期決算を部門別売上実績をみると、宿泊が同30%増の23億元(3億4100万ドル、約375億円)、航空券・交通関連は同49%増の30億元(4億4100万ドル、約485億円)、パッケージツアーが同29%増の6億1200万元(9000万ドル、約99億円)、業務渡航は同36%増の1億9900万元(2900万ドル、約32億円)。航空券を始め、いずれの部門も安定的な伸びを示した。

なお、売上総利益率は、同10ポイント増の82%。支出項目では、営業マーケティング経費の伸びが目立ち、同49%増の20億元(2億9500万ドル、約325億円)。そのほかプロダクト開発費が同18%増、総務管理費が同19%増だった。

第3四半期の税引き後売上は、引き続きプラス成長を示し、前年同期比35~40%増と予測している。

※円換算額は、1ドル約110円としてトラベルボイス編集部が算出した。

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