IATA(国際航空運送協会)がこのほど発表した2017年1~6月の航空旅客需要は、前年同期比7.9%増となり、過去12年間で最も高い伸び率となった。6月単月では前年同月比7.8%増。IATAでは有償旅客キロ(RPK)をもとに航空旅客市場の統計を作成している。
アレクサンドル・ド・ジュニアック事務総長は「景気見通しが明るく、航空運賃は値下がり傾向にあることが、旅客需要を支える要因となった。ただしコストが上昇するなか、運賃の値下がり傾向は続かないだろう。英国のEU離脱など、先行き不透明な状況も要注意。とはいえ、2017年は想定を上回るプラス成長を期待している」とコメントした。
地域別では、アフリカの航空各社が最も力強い需要の増加を示し、6月の旅客需要は前年同月比9.9%増となった。最も伸び率が鈍かったのは中近東の航空各社で、同月は2.5% 増。なかでも中近東/訪米路線が低迷した。最近になって解除された米国のノートPCの持ち込み規制や、中東など6か国から米国への入国規制などが響いた。