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国土交通省はこのほど、過去2年分の訪日外国人流動データ(FF-Data:Flow of Foreigners-Data)を公表した。国籍や利用交通機関、周遊ルート、泊数、出国空港、旅行手配方法などを分析できるもの。今回の公開範囲は、2015年と2016年分。
データ作成にあたっては、観光庁の訪日外国人消費動向調査や航空局の国際航空旅客動態調査の結果も組み合わせ、四半期ごとの外国人の国内流動量を推計している。
以下、分析例を一部抜粋して掲載する。
▼近隣県から特定の県への流動分析(富山県の例)
大都市圏では愛知県からの直接流入が多いが、全体に占める割合は限定的。一方、富山県と近隣県間の流動はバスによる移動が大半を占める様子が分かる。
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▼地域別、国籍別入込客シェア
九州では韓国国籍の旅行者の構成比が多く、関東・中部・近畿は中国人旅行者が多い。一方、中国地方は構成比が特定の国に偏っておらず、比較的、欧米諸国の割合が多いことが分かる。
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▼国籍別・手配方法別分析
中国と台湾国籍の旅行者は、約3~4割が団体旅行で来日している。また、中国・欧州・北米・豪州からの旅行者は、団体旅行における平均訪問県数が多いことが分かる。
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データは集計表として公開されており、誰でもアクセス可能。データの概要や利用上の注意、分析例などは以下から参照できる。