統合型リゾート(IR)の世界大手が日本に熱視線、米シーザーズがアジア市場開発の実力者を日本トップに任命

ウィリアム・シェン氏

米・ラスベガスを筆頭に、世界で約50のカジノやホテル、リゾートを運営するシーザーズ・エンターテインメントは、日本でのIR開発に向け、日本オフィスの体制を強化する。このほど、日本社長兼代表執行役員にシーザーズの韓国法人の社長であるウィリアム・シェン氏を任命した。

シェン氏はIR業界で12年の経験を持ち、そのうち6年はシーザーズ韓国の社長として韓国での事業開発を統括。韓国政府の外国資本に付与する初の暫定的IRライセンス確保に成功した。アジアの主要デベロッパーとのパートナーシップ契約の交渉や、ソウルオフィスのチーム構築も経験している。また、あわせて日本も定期的に訪問し、政府のIRの取り組みをサポートしてきたという。

シェン氏は家族とともに東京に拠点を移し、東京・六本木にあるシーザーズのオフィスに勤務。日本の統括者として、政府・地方自治体のIR実現への協力やパートナーシップに基づく事業開発や、日本チームの強化を行なう。

シーザーズは、こうした豊富な経験とアジアの政府渉外、広報、事業開発、プロジェクトマネジメントの実績を持つ幹部社員の東京配置は、日本市場を重視する姿勢を示すものと強調。同社では日本国内において、5名のフルタイムのメンバーと、香港およびラスベガスの事業開発専門家によるサポートでチームを構成していたが、外部アドバイザーとコンサルタントによるチームも拡大し、事業展開の準備を強固にする方針だ。

なお、同社の世界のIRリゾートでの滞在客数は年間1億人以上。MICEに限ると2000人の専任スタッフを有し、年間2万件の会議やカンファレンス、イベントを行なう。過去5年間における新規および既存施設への設備投資は、50億ドル(約5500億円)以上にのぼるという。


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