ジャルパックは3月の家族旅行が年々増加傾向にあることを受け、「卒業記念家族旅行」の実態調査を実施した。
これによると、卒業に際して「家族で行なったもの」について、「宿泊を伴う国内旅行」は16%、「海外旅行」は6%となり、回答者の2割強が卒業記念の家族旅行を実施。中学校卒業と大学卒業時の旅行実施率が高い。ただし、全体的には「何もしない」が42%と最多、次いで外食が39%となっており、旅行自体は多勢ではない。
旅行の方面別では、国内では1位が東京・千葉、2位が大阪。選定理由は「子の希望を優先」が最多で、テーマパークの人気の高さがうかがえる。また、海外旅行では1位がハワイ、2位がグアム、3位が台湾。家族旅行のため、行きやすさや以前行った場所など「安心・安全」を優先している傾向が見られるという。
では、卒業記念家族旅行を親と子はどう捉えてているか。親が「行って良かった」と実感することは、「家族全員での旅行は今後少なくなるのでいい機会だった」(44%)が最多。卒業後の新生活でスケジュールが合わなくなる可能性が高くなるなかで、卒業の春は家族そろって旅行をする貴重な機会だったと見ているようだ。
一方、子どもの卒業記念家族旅行の「旅行計画への参画状況」は、「ほとんどが親が計画した」が34%、「自分も少し計画に参加」が35%で、約7割が旅行計画にあまり関われていなかった。これに対して子どもの気持ちとしては「自分でもっと計画を立てたい」が63%、「親に全部決めてもらいたい」は22%で、親が思う以上に意欲が高いことが判明した。年代が低いほど、その傾向が顕著だという。
なお、卒業記念の家族旅行をしなかった人の背景・理由では、「旅行意向はあるものの断念」が47%。また、「旅行を思いつかなかった」が21%、「その時期に行かなくてもよいと思った」が16%で、あわせて36%となった。
ジャルパックでは「貴重な機会に気付かずに逃してしまっている家族が4割程度いる」とし、今後は旅行会社の使命として「卒業記念家族旅行」の価値を伝え、認知向上に取り組む考え。10月31日には、卒業旅行をコンセプトにした専用コースや特典を用意した商品「春スペシャル」を発売するほか、欧州ツアー、台湾ツアーでは割引キャンペーンも行なう。