ヒルトンは、企業活動における環境への負荷低減に向けた取り組みを強化する。2030年に向け、環境負荷を表す指標「環境フットプリント」半減を目指すもの。
具体的には、水消費量と廃棄物の5割削減、運営施設でのプラスチックやストローの排除、リサイクルプロジェクト拡大などのほか、パリ協定に沿って61%の炭素排出強度の低減を推進。肉、家禽、農産物、魚介、綿の持続可能な調達なども進める計画だ。
併せて、社会投資の倍増を通じて地域社会に貢献する取り組みも拡大。例えば、地元企業や小規模企業、少数民族経営企業からの調達額や、自然災害救援活動のための金銭的支援、女性と若者のための機会プログラムへの投資などをそれぞれ倍増。チームメンバーによる1000万時間のボランティア活動や、同社のバリューチェーンにおける強制労働や人身売買根絶も推進する。
「環境フットプリント」は、欧州委員会が「経済戦略EU2020」の一環として検討を進めてきたもので、「環境負荷の見える化」政策ともいわれる。「製品」「サービス」「組織活動」を対象に、環境パフォーマンスや資源効率性などを改善するための評価手法として、2013年4月にはガイドラインを勧告。現在はパイロットフェーズを完了したところ。
また、ヒルトンは企業責任戦略「トラベル・ウィズ・パーパス」を提唱。国連の「2030年持続可能な開発目標(SDGs)」の推進に向けた取り組みを積極展開している。