GW10連休の総旅行人数は1%増の2467万人、海外旅行は5泊以上が急伸、国内旅行のピークは2回に ―JTB推計

JTBは、2019年のゴールデンウィーク期間(4月25日~5月5日)の旅行動向の見通しをまとめた。それによると、総旅行人数は前年比1.2%増の2467万人になる見通し。そのうち、国内旅行人数は1.1%増の2401万人、海外旅行人数は6.9%増の66万2000人を見込む。

旅行費用をみると、国内旅行の平均費用は1.7%増の3万6800円、海外旅行で1.5%増の26万8000円。総旅行消費額は3.7%増の1兆610億円。そのうち国内旅行消費額は2.8%増の8836億円、海外が8.6%増の1774億円との推計だ。

今年のGWは、皇位継承に伴いカレンダー上では10連休となる。国内経済は懸念材料はあるものの緩やかな回復基調で継続。現在の暮らし向きについては「ゆとりがなくなってきた」との回答(日本銀行調べ)が2018年3月から減少。一方、JTBのアンケートによれば、今後1年間の旅行支出を「増やしたい」が16.1%、「減らしたい」が34.3%、「同程度」が49.6%となり、旅行支出の財布のひもは固い状況が続くものとみられる。

アンケートによれば、自分自身が10連休以上の休暇がある人は31.5%。自分も家族も10連休以上ある人は21.7%。また、改元の日前後の過ごし方では、「神社やお寺にお参りをする」(27.5%)、「改元を記念したツアーに参加する」(20%)などの声が多かったという。

海外旅行は5泊以上が急伸、中長距離が人気に

海外旅行の日数は「3泊4日(17.6%)」と「4泊5日」(17.6%)が同率で最も多く、5泊6日以上が前年より増加。長い休みを利用した中長距離旅行の意向がみられる。方面別では、ハワイのほか、東南アジアや欧州が人気。豪州を含む大洋州も好調となっている。

同社アンケートによれば、出発日のピークは4月26日と27日。航空会社の予約状況や業界動向からの総合的判断では4月27と予測する。

1人あたりの予定費用は「20万~30万円未満」(18.2%)が最多だが、「30万~40万円未満」(14.9%)が昨年より9.4ポイント増となった。

JTB:報道資料より

国内旅行は「帰省」が2割で最多、ピークは2回に

国内旅行の日数は「1泊2日」(36.9%)が最多で、「3泊4日」(16.1%)「5泊6日」(3.5%)が前年より微増。旅行目的は「帰省(離れて暮らす家族と過ごす)」(19.0%)が最も多かった。利用宿泊機関はホテルが53.3%で、帰省目的の人でも約3割は宿泊施設を利用する見通し。

同社パッケージツアーの予約状況では、出発日は4月28日から30日が多い。ただし、複数回の旅行を検討する人も多いため、ピークは4月27日と5月1日の2回になる見通しとなっている。

この調査は、2060人から得た旅行動向アンケートの回答、JTBグループの販売状況、航空会社の予約状況、業界動向などをもとに推計したもの。調査の対象は「1泊以上」の旅行に出かける人。

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