観光庁によると、2019年6月14日時点の住宅宿泊事業(民泊)の届出件数は1万7551件となった。住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行日である2018年6月15日時点の2210件から1年で、約7.9倍に増加した。
ただし、届出件数のうち、1023件が1年のうちに事業廃止となっており、6月14日時点の届出住宅数は1万6528件。
届出件数を都道府県別でみると、1000件以上だったのは東京都、大阪府、北海道、沖縄県の4都道府県。地域別では、東京23区の「特別区」は5735件。政令指定都市や中核市などの「保健所設置市」では、大阪市(2652件)、札幌市(2045件)、京都市(582件)がトップ3、特別区と保健所設置市以外の都道府県別では、福岡県(954件)、沖縄県(859件)、北海道(485件)がトップ3だった。また、事業廃止の件数では、東京23区の「特別区」(326件)、大阪市(209件)、札幌市(190件)が多かった。
また、観光庁では、2019年2月1日~3月31日の民泊宿泊実績についても発表。3月31日時点の届出住宅数は1万4859件で、宿泊日数は前回(2018年12月~1月)比9.5%増の24万3402日、届出住宅あたり19.4日だった。
宿泊者数は前回比13.9%増の28万2250人、2018年度の累計では98万9235人となった。期間中の宿泊者の国籍別内訳は、日本在住者が7万4271人(26.3%)、海外からの宿泊者が20万7979人(73.7%)。前回に比べ、海外からの宿泊者は8.8%増だが、日本在住者は30.8%と増えており、日本人の利用者の増加が増えている。
海外からの宿泊者の国籍別の内訳では、東アジアが54.2%、欧米豪が22.9%、東南アジア+インドが18.4%。これを2019年3月の訪日外国人のシェア(日本政府観光局発表)と比較すると、東アジアは約13ポイント少なく、欧米豪は約9ポイント、東南アジア+インドは約4ポイント多い。東アジアよりもそれ以外の市場の方が、民泊利用率が高いことがうかがえる結果となった。
なお、延べ宿泊者数は前回比2.9%増の74万7656人泊で、届出住宅あたりでは89.7人泊、2018年度の累計は273万4073人泊。2018年度累計の延べ宿泊者数を都道府県別でみると、東京(127万254人泊)、北海道(46万2686人泊)、大阪府(30万7937人泊)の順で、上位3都道府で全体の75%を占めた。