中国大手ECアリババ、成田空港でデジタルアートのギャラリーを展開、東京五輪の訪日観客に発信

アリババグループは成田国際空港と協力し、今年3月から2021年3月末までの1年間、デジタルアート展示「アリババクラウドギャラリー」を展開する。場所は第1・第2ターミナルの到着エリア。入国審査カウンターに至る通路9カ所の壁面のデジタルスクリーンに、日本人の若手アーティストの作品がデジタル展示される。

「アリババクラウドギャラリーは、クラウドテクノロジーを活用した史上初のアートギャラリー。こうしたギャラリーが国際空港で展開されるのも、今回が世界で初めてとなる」。2020年1月16日に行われた記者会見で、アリババグループ CMO(最高マーケティング責任者)のクリス・タン氏はこのように述べ、「世界から集まる東京五輪の観客の体験をより魅力的にし、日本の若いアーティストを応援することで明るい未来を提供したい」と語った。

アリババグループ CMO(最高マーケティング責任者)のクリス・タン氏

作品展示には、世界第3位の規模を誇るアリババクラウドの技術が活用される。アリババクラウド・ジャパンサービス株式会社カントリーマネージャーのユニーク・ソン氏は「AIツールをはじめとしたさまざまなテクノロジーで、アーティストの作品創作を幅広くサポートするとともに、よりグローバルでインタラクティブな形で作品を発表する機会が提供できる」と自信を見せた。

アリババグループは、国際オリンピック委員会(IOC)と2017年から2028年までの長期パートナーシップ契約を締結しており、東京五輪がオリンピックパートナーとしての初の大会となる。会見には公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副事務総長の古宮正章氏も出席し、「アリババのテクノロジーを用いて、東京五輪という機会に、海外の方達に日本の文化を発信いただけるのは非常にありがたい」と述べた。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副事務総長の古宮正章氏

参加アーティストは現時点で木之内憲子氏、奥村彰一氏の2名が決定しており、今後も数名増える見込み。木之内氏は日本古来の版画技法を生かしたデジタルアートワーク、奥村氏は岩絵具を用いた岩採画のデジタル化に取り組んでおり、日本の伝統とデジタル技術が融合した作品が多数展示される予定だ。

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