Trip.comグループ(旧シートリップ)は、中国の海外個人旅行客(FIT)の新しい旅行の好みと消費状況をまとめた「2019年訪日中国人FIT観光客動向レポート」を発表した。このレポートは、Trip.comグループ傘下のCtripの海外個人旅行向けセミダイナミックパッケージ、ダイナミックパッケージ、現地ツアー・観光スポットのチケットの予約データに基づくもの。
レポートによると、2019年の日本旅行はFITが主流のひとつとなり、 Trip.comグループのFIT商品による訪日中国人観光客数は前年比46%増、ツアーの申込数は3倍に増えた。FITの間では「爆滑り」が新造語になるなど、体験型消費を求める傾向が一層強くなっており、 なかでも、「雪見とウインタースポーツ」「着付け体験」「グルメ巡り」の人気が大幅に上昇した。
訪日中国人観光客の観光目的の人気トップ10は以下の通り。
- お花見
- 紅葉狩り
- 温泉
- 雪見とウインタースポーツ
- 離島バケーション
- 着付け体験
- グルメ巡り
- 神社仏閣への参拝
- テーマパーク
- コンサート/ショー観賞・スポーツ観戦
また、中国人FITの人気旅行先は大阪が1位となったが、旅行先は日本の各地に拡大しており、人気が急上昇した都市では高松がトップとなった。
人気旅行先トップ10は以下の通り。
- 大阪
- 東京
- 沖縄
- 札幌
- 名古屋
- 福岡
- 高松
- 鹿児島
- 京都
- 仙台
人気急上昇都市トップ10は以下の通り。
- 高松
- 神戸
- 佐賀
- 仙台
- 伊豆
- 松山
- 熊本
- 名古屋
- 鹿児島
- 札幌
人気観光スポットで1位となったのはユニバーサル・スタジオ・ジャパン。以下、東京ディズニーランド、海遊館、東京タワー、レゴランド・ジャパンと続いた。このほか、人気はデパート・店舗では、高島屋がトップで、近鉄百貨店、ビックカメラ、小田急百貨店、大丸と続いた。
このほか、Trip.comグループ「2019年オンラインビザ申請データレポート」も発表。Ctripが提供しているビザ申請代行サービスによると、利用者うち4人に1人以上が日本行きのビザを申請。2019年の訪日ビザ申請代行サービスの利用者数は前年比で28%増加し、そのうちマルチビザの申請者数は同87%増加となった。
傾向として、1990年代~2000年代生まれの世代が増加し、4大都市(北京・上海・広州・深セン)以外の都市から訪日する観光客数も増加していることが分かった。