AP通信によると、新型コロナウイルスの感染拡大により、数か月間クローズしていた北京の紫禁城など、中国の公園・博物館施設が2020年5月1日から一般向けに再オープンした。ただし、紫禁城では、1日当たりの受け入れ入場者数を従来の8万人から5000人までに制限する。その他の各公園でも、受け入れ人数を通常の30%までに縮小しての再開となる。
大規模な団体での活動は、引き続き許可されていない。北京の公園運営管轄当局によると、来訪者はオンラインで事前にチケットを予約する必要がある。
北京市は4月30日、ウイルス感染拡大に伴う緊急事態レベルを1から2に緩和。しかし体温検査の実施とソーシャルディスタンス要請は、引き続き義務化されている。
中国では、5月1日から5日間の連休が始まるため、このタイミングでの緩和措置となった。同22日からは、3月の開催が延期されていた全国人民代表会議が2週間に渡り開催される予定。通常は、中国全土から3000人近い参加者が北京に集まり、祝祭的な色合いの濃いイベントとなっているが、今回も同じ規模での開催となるのか、ビデオ会議などが導入されるのかは不明だ。
中国での5月1日の新規感染者数は12人。このうち6人は海外での感染としている。死者数は16日連続でゼロとなった。累計死者数は4633人、感染者数8万3000人。大半は武漢での発症が占めるが、最近では海外からの入国者やロシア国境に近い東北部での感染となっている。
中国国内で治療中の患者数は599人。検査は陽性だが無症状の人、陰性だが症状のある人など、経過観察中は1000人弱。