県をまたぐ移動の自粛が解禁となり、国内旅行を再開する機運を高まっている。これを受け、観光関係の業界団体で構成する「旅行連絡会」が、旅行者向けの「新しい旅のエチケット」をまとめた。
すでに観光産業では、各業界団体によるガイドラインのもと、旅行者と従事者の双方の感染防止を踏まえた新たなサービス提供を始めている。
旅行連絡会の一員である日本旅行業協会(JATA)理事・事務局長の越智良典氏は2020年6月19日の定例会見で、「感染拡大予防の旅行を実現するには旅行者にも旅のエチケットを身に着けていただき、withコロナ時代の旅行スタイルを共有してもらいたい」と、趣旨を説明した。
作成したのは、感染リスクを避けて、安心して楽しい旅行を実現するためのアドバイス。「握手より、笑顔で会釈の旅美人。」「おみやげは、あれこれ触らず、目で選ぼう。」など、「禁止」や「自粛」など強制力のある言葉遣いは避け、柔らかなイラストとウィットの効いた川柳で、ニューノーマルの旅行スタイルを表現した。両面印刷で、裏面には旅行の場面に応じた行動のチェックリストとしている。
これらは、データで関係者事業者に送付し、ホームページへの掲出やプリントしたチラシを旅行販売時などに配布するほか、観光庁でもチラシを制作する予定だという。
なお、旅行連絡会は、定期航空協会や日本旅館協会、日本観光振興協会、全国旅行業狭隘(ANTA)など、交通機関や宿泊施設、旅行業、観光施設等の28団体で構成。国土交通省と観光庁が協力している。