京都洛北エリア版のMaaSスタート、市内中心部の混雑緩和と分散化へ、36時間有効のデジタル企画券や飲食券発券など

京阪ホールディングスは2020年10月27日から、京都の奥座敷と呼ばれる大原・八瀬、鞍馬・貴船などの洛北エリアで「奥京都MaaS」の実証実験を開始する。京都市、京都市観光協会、東日本旅客鉄道(JR東日本)と連携。洛北エリアへの誘客を図るとともに、京都市内中心部の混雑緩和、地域観光消費額の増大と分散化、朝観光・夜観光の促進による観光時間帯の分散化といった課題解決を目指す。

具体的にはカスタマイズ可能な行程管理機能でモデルコースを提案。昼過ぎに京都に到着する宿泊観光客が利用しやすいように、日単位ではなく、24時間または36時間乗降可能な鉄道・バスのデジタル企画乗車券や、デジタル飲食チケットをキャッシュレスで発券・販売する。

QRコードを活用した非接触のデジタルスタンプラリーも一体的に実施し、洛北エリアでの周遊促進を図る。デジタル企画乗車券の料金の例は、叡山電車&京都バス36時間が大人2200円、子ども1100円、24時間が大人1600円、子ども800円など。このほか、大原エリアではシェアサイクルのトライアルも実施する。

新型コロナウイルスの感染防止対策については、京都市内の500mメッシュ単位の人口推計を確認できる機能を搭載した観光マップを採用。時間ごとに直近1時間の人口推計データを表示することで、観光客が観光情報と京都市市内各エリアの混雑状況を1つの地図でタイムリーに把握しながら旅行できるようにする。

また、首都圏からの観光客を取り込むため、日本全国の経路検索が可能な「JR東日本アプリ」と連携。同アプリで京都の主要駅名を検索すると「奥京都MaaS」を告知し、京都への関心、来訪予定がある人に向けて訴求する。

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