観光庁が発表した宿泊旅行統計調査によると、2020年の延べ宿泊者数は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受け、前年比48.9%減の3億480万人泊だった。日本人は40.3%減の2億8677万人泊、外国人は84.4%減の1803万人泊となり、2007年の調査開始以来最低だった。延べ宿泊者のうち、外国人宿泊者の割合もわずか5.9%とどまった。
2020年の客室稼働率は全体で34.6%。施設タイプ別では、旅館25%、リゾートホテル30.9%、ビジネスホテル43.5%、シティホテル34.7%となり、いずれも2010年以来、最低となった。特にシティホテルの落ち込みが大きい。都道府県別の客室稼働率では、山口県が44.2%で最も高く、最も低かったのは山梨県の23.4%だった。
都道府県別の延べ宿泊者数のトップ3は東京の2979万人泊、北海道の1847万人泊、大阪の1712万人泊の順。ただ、前年度の比較では東京が62.3%減、大阪が61.1%減と、2大都市が大きく落ち込んだ。
なお、国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位が中国の408万人泊、2位が台湾の214万人泊、3位がアメリカの129万人泊、4位が香港の117万人泊、5位が韓国の86万人泊で、上位5カ国・地域で全体の61.5%を占めた。前年比でみると、最低がスペインの92.6%減、最高がベトナムの66.3%減となり、全体的に大幅に減少した。