2020年はコロナ禍で日本人の海外旅行市場(アウトバウンド)も激減した。2020年の日本人出国者数は前年比84.2%減の317万4200人。これを各国・地域の統計機関データに基づき、人気の中距離旅行先の代表格であるオーストラリア・カナダ・ニュージーランドの3市場でみると、オーストラリアは81.6%減の9万1720人、カナダは87.9%減の3万1626人、ニュージーランドは73.5%減の2万5870人となった。
需要の落ち込みに伴い、航空会社の供給量も減少している。航空データOAGによると、2020年に日本からオーストラリアは便数が66.3%減の1146便、提供座席数が67.4%減の30万8382席 、カナダに出発した便数は62.6%減の759便、提供座席数は63.4%減の20万5672席だった。もっとも、需要と供給には乖離もあり、航空会社のより厳しい状況もうかがえる。
2020年までの10年間推移は以下のとおり。
また、2020年12月の日本からの渡航者数は、オーストラリアが99.8%減の80人、カナダが前年同月比96.7%減の498人、 ニュージーランドが99.7%減の44人だった。