日本修学旅行協会は、2020年度に実施された中学校および高等学校の修学旅行に関する調査結果をまとめた。それによると、新型コロナウイルスの影響によって、修学旅行を中止した学校は、中学校で全体の51.5%、高等学校で61.4%にのぼった。
また、変更した学校は中学校で47.2%、高等学校で34.3%。変更内容で最も多かったのは、中学校では出発時期で38.7%、高等学校では旅行方面で35.4%となった。
中学校の出発時期については、2019年度で最も実施が多かったのは5月だったが、2020年度は10月が最多で、9月、11月が続いた。感染状況によって変更した学校が多かったとみられる。
高等学校の出発時期は、2019年度とほぼ変わらず、10月、11月、12月に集中した一方、3月の実施は2019年度はゼロだったが、2020年度は国公立・私立合わせて58校が実施した。
中学校の旅行先で最も多かったのは京都で全体の6.5%を占め、奈良(5.9%)、山梨(5.8%)、北海道(5.2%)、長野(5.2%)が続いた。2019年度では3位だった東京や6位だった沖縄はトップ20から外れた。感染状況が影響したものとみられる。
高等学校の旅行先トップは長崎で全体の7.3%。次いで、沖縄(5.8%)、広島(5.5%)、大阪(5.1%)、北海道(4.9%)となった。中学校と同様に2019年度では4位だった東京はトップ20に入らなかった。
このほか、コロナ収束後の海外教育旅行の再開意向についての調査では、中学校では「再開意向なし(一時的も含む)」は38.3%、特に国公立でその割合は高く70.1%。高等学校では全体で14.7%、国公立では20.6%にのぼった。
アンケート調査の回答は、中学校で1064校(回答率34.2%)、高等学校で1147校(回答率37.4%)。