世界の海外旅行者数は58%増、リベンジ消費で旅行消費額も上昇、国連世界観光機関が2021年第3四半期を推計

国連世界観光機関(UNWTO)は、2021年7月~9月の世界の海外旅行者数は前年同期比58%増となったと発表した。しかし、2019年同期比では依然として64%減となっている。2021年1月~9月の実績は同20%減となっているものの、1月~6月の同54%減からは改善した。

地域別で見ると、南部および地中海沿岸の欧州、カリブ海、南北アメリカでは、1月~9月実績で2020年の水準を超えており、そのうち一部地域では第3四半期で過去最高を記録した。

欧州では「EUデジタル証明」の活用によって、EU域内の移動が容易になったことから、2021年1月~9月の旅行者数は同8%減に止まった(2019年同期比では69%減)。

一方、UNWTOは、旅行者の貯蓄率が高く、リベンジ消費欲も高まっていることから、旅行消費額は上昇していると指摘。1旅行あたりの平均消費額は、2018年の1000ドル(約11万3000円)から2020年は1300ドル(約14万6900円)に上昇。2021年はさらに1500ドル(約16万9500円)に上がると見込まれている。

2021年通年で見ると、海外旅行者数は2019年の70%~75%に回復する見込み。観光収入は7000億ドル(約79.1兆円)~8000億ドル(約90.4兆円)と予想するが、2019年の1.7兆ドル(192兆円)の半分以下にとどまる見込み。

※ドル円換算は1ドル113円でトラベルボイス編集部が算出

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