日本政府は、「オミクロン株」の感染拡大を受けて、2021年11月30日0時以降、全世界からの外国人の入国を停止することを決めた。当面年末まで実施する。日本人についても南アフリカなど9カ国に加えて、感染が確認された14カ国・地域から帰国する場合にはリスクに応じて指定施設における厳格な隔離措置を実施する。
世界保健機関(WHO)は26日に、南アフリカで発見されたオミクロン株を懸念される変異株に指定。岸田首相は、今回の決定について「最悪の事態を避けるための緊急避難的な予防措置」と説明した。
政府は、11月8日からビジネス目的の入国規制緩和や新規留学生及び技能実習生の受け入れ再開を実施。26日からは1日あたりの入国者制限を上限3500人程度から5000人程度に拡大していた。
また、岸田首相は、訪日インバウンド(観光目的の入国)についても言及。政府は年内をめどに再開の検討に入るとしているが、「まずは現状をしっかり把握し、そしてその状況を把握した上で機動的、柔軟に対応していかなければならない」と話すにとどめた。
一方、外務省は、オミクロン株の感染拡大防止を念頭に、アンゴラ及びモザンビークの感染症危険情報をレベル2からレベル3への引上げた。南アフリカ、ナミビア、ボツアナ、レソト、エスワティニ、ジンバブエなどはすでにレベル3に指定されている。