JALグループ、好調な国内旅客と貨物で赤字幅が縮小、オミクロンの影響不透明も通期予想は変更せず ―2022年3月期第3四半期

JALグループは、2022年3月期第3四半期連結業績を発表した。国際旅客では、帰国者や海外拠点への赴任、アジア・北米間の通過需要を含む需要の回復が見られ、国内旅客では緊急事態宣言解除後の10月以降は力強い回復が見られた。また、貨物事業では、自動車関連や半導体関連部品等の北米向けの輸送を中心に好調に推移した。

その結果、第3四半期単独(2021年10月~12月)では、売上収益は前年同期比28.5%増の2078億円。累計では、同39.8%増の4984億円となった。内訳は、国際旅客が同156.8%増の484億円、国内旅客が同27.4%増の1744億円、貨物郵便が同77.1%増の1610億円。

3四半期累計の営業費用は、燃油費が同38.4%増となったこともあり、全体では同5.0%増の6879億円となった。

この結果、EBITは第3四半期単独で前年同期から386億円改善し、315億円の損失、累計では1108億円改善し1833億円の損失となった。純損失も第3四半期単独で233億円改善し233億円、累計では844億円改善し1283億円を計上した。

財政状態については、ハイブリッド・ファイナンスで総額3500億円の調達をしたことで、格付評価上の自己資本比率は約43%になった。また、12月末の手元現預金は5183億円で、加えて未使用のコミットメントライン3000億円も維持していることから、十分な手元流動性を確保しているとしている。

通期の業績予想については、オミクロン株の世界的な感染再拡大が第4四半期の航空需要に及ぼす影響は不透明で、需要が再度低迷するリスクはあるものの、貨物の増収とコスト削減の深掘りも期待できることから、現時点では業績予想の変更はしていない。なお、第2四半期決算時に発表した予想は、売上収益7660億円、通期EBITは1980億円の損失、当期損失1460億円。

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