日本旅行とスタートアップのインターステラテクノロジズ社は、観光と教育に関連する新規事業の共創に向け、パートナーシップ協定を締結した。インターステラテクノロジズは、超小型人工衛星打上げロケット「ZERO」を開発・製造し、2023年度に初号機の打上げを予定している企業。両社の特徴や強みを活かし、宇宙のまちづくりを掲げる北海道大樹町を起点とした新しい観光・教育事業の創出を目指す。
両社は2018年、宇宙開発に関連した旅行商品やイベントを相互協力で企画。また、日本旅行も2020年から、宇宙を通した学びで探求体験を提供する学校向けのプログラム「ミライ塾」を発売している。今回、これらの経験を活かしてさらに事業を拡大し、宇宙開発の現場を間近で見ることのできるコンテンツ、インターステラテクノロジズのロケット工場・射場などを活用した観光、教育関連、地方創生関連事業を共創。北海道⼤樹町および商業宇宙港「北海道スペースポート」への誘客を促すパートナーシップを締結することに合意した。
観光誘客については、インターステラテクノロジズによるロケット開発・製造の現場を軸に、航空宇宙や星空、地域資源などを活用した観光コンテンツを企画開発。旅行会社に販売し、事業化することを目指す。
教育では、⺠間ロケット開発・製造現場を間近で体感する内容のほか、⽜の糞尿由来のメタンガスから製造した液化バイオメタンをロケット燃料に使うことで、宇宙開発を地球環境問題や地域課題の解決に利用する取り組みなどを教育コンテンツ化し、開発したコンテンツは日本旅行の探究体験プログラム「ミライ塾」で提供する。打上げ見学場や観光施設を整備し、国内外からの旅行者やビジネス訪問受入れ体制を整えることも計画している。