英国の経済誌「エコノミスト」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」は、世界の「住みやすい街」ランキングを発表した。これは、治安、医療体制、文化と環境、教育、インフラなどを指標化し、ランク付けしたもの。
それによると、日本では大阪が95.1ポイントでメルボルンと同率10位となった。大阪は、治安、医療体制、教育で100ポイントを獲得した一方、文化と環境は83.1ポイントでトップ10では最も低い結果となった。
この調査は2022年2月14日~3月13日かけて実施。全体的に各指標は新型コロナウイルスの影響を受けた前年からは改善したものの、依然としてパンデミック前の指標は下回っている。
また、今回はロシアによるウクライナ侵攻の影響により、キーウは除外され、ロシアのモスクワとサンクトペテルブルグは大きくランクを落とした。さらに、東欧の都市も地政学的リスクからランダウンした。
一方、欧米諸国の都市は、高いワクチン接種率や制限の緩和により正常な生活を取り戻しているため、上位を独占。コペンハーゲンは前年の13位から2位に急上昇した。
今回の調査では、新たに33都市がランキングに加わり、全体では172都市が対象となった。33都市中11都市が中国。依然として、検閲、脆弱なインフラや教育システムなどで問題はあるものの、経済成長が反映された。
トップ10都市は以下の通り。
- ウィーン/オーストリア(99.1ポイント)
- コペンハーゲン/デンマーク(98.0ポイント)
- チューリッヒ/スイス(96.3ポイント)
- カルガリー/カナダ(96.3ポイント)
- バンクーバー/カナダ(96.1ポイント)
- ジュネーブ/スイス(95.9ポイント)
- フランクフルト/ドイツ(95.7ポイント)
- トロント/カナダ(95.4ポイント)
- アムステルダム/オランダ(95.3ポイント)
- 大阪/日本(95.1ポイント)、 メルボルン/オーストラリア(95.1ポイント)