フランス観光開発機構は2022年7月21日、2022年度の日本市場向け観光キャンペーン「あなたのフランスはどんなところ?」を始動した。新たな試みとしてフランス観光のアニメーションを制作。主なターゲット客層であるカップル、若い女性、孫娘から祖母までの3世代のグループごとに旅の様子を表現。フランス観光開発機構の各種SNS(YouTube、Facebook、Twitter)で公開するほか、オンラインプラットフォームで広告キャンペーンも展開する。
記者発表会でフランス観光開発機構在日代表のフレデリック・マゼンク氏はキャンペーンの意図について、2年以上のコロナ禍で日本からの観光客が途絶えたことから「新たな局面で物事を考える必要があった」と説明。
「一度遠くなってしまったフランスを日本に一瞬で近づけるためには、従来のような現地の撮影動画ではなく、日本人にとって近い存在であるアニメによってフランスを語り、日本特有の表現形態、習慣、センスを通して伝えることが効果的だと考えた。映画を見ているような感覚でフランスへの関心を再び取り戻してほしい」などと語った。アニメ制作は日本のアニメ制作会社「studio daisy」に依頼した。
今回焦点を当てたのは、パリ、モン・サン・ミッシェルなどの観光地を抱えるノルマンディー地方、フランス王家ゆかりの城が並ぶサントル・ヴァル・ド・ロワール地方、閉店から16年を経て2021年にパリで再オープンした老舗百貨店サマリテーヌ。
3世代向けには定番のモン・サン・ミッシェル、安藤忠雄氏設計の新美術館ブルス・ド・コメルスなどを含むの旅程を作成した。女子旅向けにはサマリテーヌでのショッピングやルーアンへの小旅行、カフェめぐり、カップルにはカヌーの上でのピクニック、カルヴァドスの試飲など、新たな素材を盛り込んだ。
ルーブル美術館とノートルダム大聖堂の間に位置するサマテリーヌは大規模な改装を経てオープン。日本の建築事務所も改修を担当した傑作建築が見どころであるほか、名門ブランド、旬のクリエーターのファッションやアクセサリー、美食スポットもそろう。
また、記者発表では、一味違う楽しみ方として、パリやロワール自転車での散策なども紹介。パリには1000キロを超えるサイクリングロードが整備され、レンタサイクルも多数あることから、「自分のペースでめぐることができる」などと提案した。
なお、今回のキャンペーンのパートナーとしてノルマンディー地方観光局、サントル・ヴァル・ド・ロワール地方観光局、パリ観光・会議局、サマリテーヌ、サマリテーヌDFSのほか、エイチ・アイ・エス(HIS)、エールフランス航空が名を連ねている。