日本政府観光局(JNTO)によると、2022年10月の訪日外国人旅行者数(推計値)は49万8600人となり、前月(2022年9月:20万6500人)の約2.5倍に増加した。日本政府が10月11日から入国者数の上限撤廃に加え、個人旅行の受入れやビザ免除措置を再開し、訪日旅行の本格再開の機運が高まったが、早速数字にも表れた。同月の出国日本人数(2022年10月:34万9600人)も10万人以上、上回った。
地域別では、訪日客数の多い順に、韓国が12万2900人、米国が5万3200人、香港が3万6200人、台湾が3万5000人、タイが3万4100人。前月(3万2700人)の約4倍に急増した韓国を筆頭に、訪日旅行の最大市場である東アジアの国地域が数を伸ばした。JNTOによると、東アジア市場のみならず、東南アジアや欧米豪、中東の各市場でも順調な回復が見られているという。
航空データOAG社のデータを見ると、国内主要空港(成田、関空、羽田、福岡、名古屋、札幌)に到着した国際線の便数は前年比127.6%増の6485便、座席数は122.1%増の153万6324便で、便数・座席数とも倍以上に増加した。上記6空港以外の那覇空港も56便・1万52席と大幅に増加しており、地方を含めた訪日旅行のさらなる増加が期待される。
ただし、訪日外国人旅行者数を2019年の実績と比較すると、80.0%減(2019年の実数:249万6568人)で、いまだコロナ以前の約2割。JNTOでは航空便についても、増便の傾向がみられるものの、パンデミック以前との比較ではまだ回復途上と指摘している。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。