中国政府、「ゼロコロナ政策」を堅持、あと1年以上継続か、海外旅行者には引き続き7〜10日の隔離義務

中国政府は2022年11月10日、国民の抗議を受けて、一時は新型コロナ対策を改善すると約束していたものの、改めて「ゼロコロナ政策」を堅持することを明らかにした。AP通信によると、中国政府は、すべての感染者を見つけて隔離するために、上海やその他の主要都市を一斉に数週間ロックダウンしているが、その制限の解除時期については何も言及していない。

共産党政治局常務委員会は、「ゼロコロナ政策」の維持を発表するとともに、混乱を収拾するために、検疫、検査、治療など20項目を緩和すると述べだが、詳細は明らかにされていない。

「ゼロコロナ政策」では、オフィスビル、ショッピングモール、その他公共の場所に入る場合には、1日1回のウイルス検査で陰性結果を示すことが依然として義務付けられている。また、過去1週間以内に1件でも症例があった都市の市民は、首都北京を訪れることが禁じられている。

一方、海外からの旅行者に対しては、入国後ホテルでの7~10日間の隔離義務が維持されている。外国企業のトップが中国を訪問することは難しく、そのための投資計画が他国にシフトする傾向も見え始めている。

中国の医療専門家やエコノミストは、「ゼロコロナ政策」は長ければあと1年以上続くとの見通しを示している。日本を訪れる訪日中国人数は、コロナ前の2019年には900万人を突破。訪日インバンドの成長を支えていたボリュームゾーンだったが、当面、この市場が国際旅行市場で大きく動くことはなさそうだ。

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