国際観光施設協会が推進する「LINKED CITY」は、観光分野におけるデジタル実装の実現に向けて、JTB、ジョルダン、ジョルテなどとの参画企業との連携で、ワンストップソリューションでの観光DXサービスの提供を開始する。LINKED CITYとは、DXで地域活性化を進める企業集団。現在のところ、88社、5団体が参画している。
サービス間を横断的に連携する公共サービス基盤「予定・移動・決済のローカルプラットフォーム」をベースとして、旅行者の利便性向上と周遊促進、観光地経営の高度化、観光産業の生産性向上に向けたデジタルツールを提供。地域全体の収益拡大、地域活性化・持続可能な経済社会の実現を目指す。
JTBは、地域資源を活用した着地商品の磨き上げと一元的にオンライン販売する仕組み「Tourism Platform Gateway」、来訪者の移動・購買データを蓄積・分析してマーケティング活用するデータマネジメントプラットフォーム「地域共創基盤」を提供。また、デジタルサイネージや4K映像で、地域情報カレンダーや着地商品の短編動画を配信する。
ジョルダンは、乗換案内アプリをベースに、経路検索データや移動データを、同社独自のMaaSプラットフォームと連携することで、広域・狭域を含めた移動データに加え、予約・決済・在庫管理なども含め、各種移動体験と地域コンテンツをつなぐ。また、乗換案内アプリ内に「地域ブランドインターフェイス」として特定地域に特化した「スマートシティモード」を実装。地域版アプリサービスだけでなく、イベントの情報収集や着地商品の予約・決済、目的地への経路検索をひとつのアプリでワンストップで提供する。
ジョルテは、地域情報を集約するプラットフォーム「地域情報カレンダー」を提供。地域の観光・飲食事業者が登録した旬でユニークなイベント情報を来訪者に配信することで、旅行滞在中の行動変容を促進する。
将来的には、分散型IDやデジタル通貨機能を持つマルチウォレットアプリを提供するDigital Platformerと連携し、マイナンバーに搭載された基本4情報から生成された分散型IDを来訪者に発行し、その分散型IDと他のサービスをAPI連携もしくはOIDC(オープンIDコネクト)連携させることで、観光DXサービスの提供やデジタル通貨で、地域の消費喚起とデジタルマーケティングを支援していく。