シンガポール航空とシンガポール政府観光局、チャンギ空港グループは2023年4月、乗り換え・乗り継ぎ旅客対象の無料で楽しめる「フリーシンガポールツアー」を再開した。コロナ禍で約2年間中断していた。従来の市内観光ツアー、ヘリテージツアー、ジュエルツアーに加え、チャンギ地区ツアーを追加。各ツアーの所要時間は2.5時間で毎日開催しており、今後、1日9回まで順次拡大する。
コロナ前は乗り換え・乗り継ぎの乗客が旅客数の約3割を占めていたチャンギ空港。ハブ空港としての魅力を高めるため、1987年から同ツアーを導入し、2019年には8万人以上が無料ツアーに参加していた。特に、インド、オーストラリアの参加者が全体の3分の1以上を占めていたという。
新たに導入したチャンギ地区ツアーは、シンガポール東部のタンピネス地区を訪れ、チャンギ・ビレッジやチャンギ・ビーチを楽しむ内容。都心から離れた地域で、地元の人々の暮らしやシンガポールの歴史を垣間見ることができるのが特徴だ。このほか、チャンギ空港内にある複合施設をめぐるジュエルツアーでは、資生堂フォレストバレーやHSBCレイン・ボルテックスなどの人気アトラクションに加え、ローカルブランドを通じてシンガポールの食文化を知り、同時に地元のスナックを試食できるようにした。
今回のツアーリニューアルに伴い、訪れる場所の一部をサステナビリティの観点から紹介。たとえば、市内観光ツアーでは、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイで実施されている環境維持への取り組みなどを組み込む。
なお、事前予約はチャンギ空港のホームページで受け付ける。乗り継ぎ時間が5.5時間以上24時間未満であること、シンガポールの有効な入国査証が必要になる。