宿泊施設のキャンセル料の回収を自動化する「Payn(ペイン)」とは? 既成概念変える創業者と導入したホテルに成功事例を聞いてきた(PR)

宿泊施設にとって予約客の宿泊取り消しで発生するキャンセル料は大切な収入だ。確保していた客室の販売機会の損失や、受け入れ準備で発生した原価を補填するものである。一方で、キャンセル料の請求・回収は、宿泊施設が積極的になりにくい業務でもあった。この業務をデジタルで自動化し、簡単に解決を図るツールとして誕生したのがPayn(ペイン)だ。

事業を立ち上げたのは、コロナ禍以前からキャンセル料をめぐる課題に取り組んでいた旧キャンセル(Cansell)創業者・山下恭平氏。以前は消費者の立場で迫った課題に、今度は宿泊事業者側から挑む。すでにペインを導入する宿泊施設の評価は高く、「こんなに簡単にキャンセル料を回収できるなんて」と歓迎されるという。

一体、どんなツールなのか? ペイン代表取締役CEOの山下氏と、先行導入したホテルチェーン「ホテルウィングインターナショナル」運営会社のミナシア代表取締役社長の下嶋一義氏に、ホテルの現場で起きているキャンセル料回収の実態からペイン導入の効果、未来を見据える新たな可能性まで、話を聞いた。

必要なのに積極的でなかった領域

宿泊施設における予約後のキャンセル率は、おおよそ3~4割(D-Edge調査)。ミナシアが国内40拠点で運営する「ホテルウィングインターナショナル」の場合、予約後のキャンセルのうち、キャンセル料が発生する期間のキャンセルは、5%~10%に及ぶ(自社予約対象)。宿泊施設の業態やキャンセルポリシーなどによって状況は異なるが、直前のキャンセル後に新規予約が入らず、キャンセル料も回収できない場合の痛手は大きい。

それなのに、なぜ、日本の宿泊業界はキャンセル料の回収に消極的だったのか。

まず、山下氏が指摘するのは、従業員の心理的な負荷の大きさだ。「電話で罵声を浴びせられたり、(キャンセルする旨を)言った、言わないで水掛け論になってしまったり。宿泊施設の話を聞いているだけでも、心が痛くなる」。

さらに、請求にかかる手間の多さも、背景にある。直接予約の場合の一般的な手順は、利用予定だった予約客にキャンセル料の発生と金額、支払い方法などを説明し、請求書を作成して送付する。その後、支払いの有無を確認し、必要に応じて督促もする。これらの労力を経て、ようやくキャンセル料が入金されるのだ。

キャンセル料の未回収を防ぐ手立てとして、海外では予約時にクレジットカードの登録や事前決済が一般化している。近年は日本でも、オンライン旅行会社(OTA)が事前決済に力を入れ始めた。これらの取り組みは一定の効果があるが、消費者にとっては手間が増えることになり、予約をするハードルが上がるのも事実だ。現地払い方式を取り入れることでユーザーの支持を集め、成長を遂げたグローバルOTAの例もある。

また、事前決済であっても登録されたクレジットカード情報の不備により、決済ができないケースもある。結局、宿泊施設がキャンセル料を回収するには、請求業務は不可欠だ。

これまで、キャンセル料の請求業務は、主に手作業でおこなわれてきた。観光産業のなかで宿泊業界はデジタル化が進んでいる業種だが、キャンセル料に関しては「アナログなまま、放置されてきた領域」(山下氏)だった。手作業だからこそ、実務的にも心理的にも負荷が大きかった。この問題の解決を図ろうと、山下氏が開発したのがペインというわけだ。

Payn(ペイン)代表取締役CEOの山下恭平氏

わずか37秒で支払い完了、キャンセル客も対応しやすく

ペインは、キャンセル料の請求・回収にかかる一連の業務をデジタル化し、簡単に管理できるようにした請求ツール。対象客へのメッセージの送信から請求書の作成、リマインド、回収などを自動化する。

宿泊施設は、管理画面に請求に必要な情報を入力し、対象客にメールまたはSMSで送付をするだけ。すると、請求メッセージが送信され、メールを受け取った対象客は、そこに記載されたURLをクリックし、クレジットカードや銀行振り込みでキャンセル料を支払うという流れだ。

一見、シンプルな技術に思えるが、ペインはしっかり投資をし、日々改善・最適化を繰り返している。これにより、対象客への請求からキャンセル料の支払いまで、これまでの最短記録ではわずか37秒でおこなわれるほどスムーズな仕様になっている。

ペインを利用するためのシステム設定や登録自体も数分で完了し、早ければ当日中に利用が可能になる。初期費用や月額利用料はなく、回収できたキャンセル料に対してのみ手数料を支払う仕組みであることも、導入しやすい理由のひとつ。キャンセルポリシーを規定する事業者であれば、どの業種でも利用できるので、観光産業の多くの事業者が活用できるだろう。

山下氏は「支払う側にとっても、書面の請求書を受け取るより便利で、手間がかからない」と、消費者にもメリットがあることをアピールする。

デジタル化されていなかったキャンセル料の請求業務を自動化し、手間がかからず、利用客にも利便性の高いものに

予約客がキャンセル料を支払わなかった理由は、多い順に「請求がなかった」(46.7%)、「支払いを申し出たが、不要とされた」(20.0%)で、請求があれば支払う人が約6割に及ぶ(予約ラボ調査)。この結果を見る限りでは、事業者側が請求業務を軽減し、消費者が支払いをしやすい環境を用意することが、現状打破の特効薬であることがわかる。それをペインは、デジタルで請求業務を自動化することによって実現したのだ。

ペインは2023年夏の本リリースに向け、機能拡張を続けている。2023年3月には、宿泊施設の管理システム(PMS)やサイトコントローラーと連携できる「Payn Connect」(特許出願中)をリリースした。情報入力の手間が省けるようになるほか、請求対象となる予約を見落とすリスクが減り、現状分析に役立つデータも可視化できようになる。

さらに、決済手段もコンビニ払いやQRコード決済などの選択肢を拡充する予定。対応言語も現在の日本語と英語に加え、韓国語や中国語(繁・簡)へ増やす準備も進めている。

ペイン導入後は、専用の管理画面で請求をすべて一元管理できる。請求に必要なメッセージも自動で作成できるので、煩わしさがない

キャンセルの現状を正すソリューションとしても期待

ミナシアでは、ペインの先行リリースに先駆け、2022年7月から「ホテルウィングインターナショナル」で使用を開始した。「コロナ禍で売上が縮小するなか、キャッシュフローの改善が急務であり、少しでもキャンセル料を回収できるなら」(下嶋氏)という思いで導入を決めた。

その結果、「請求業務が自動化され、スタッフの心身の負担軽減とキャンセル料の回収率上昇が実現し、ホテルにとってはメリットしかない」(下嶋氏)と、評価は上々だ。

もうひとつ、下嶋氏が「使い勝手が良い」と話すペインの機能は、請求の要否を予約ごとに判断できること。「長年のお得意様からキャンセル理由を説明されたら、『今回はキャンセル料なしで構わないですよ』と、言わざるを得ない場合もある」(下嶋氏)からだ。

ホテルの客室在庫は、翌日に持ち越すことができない。「予約いただいた段階で客室を確保したのに、その分の売上を回収できないのは、経営の原資を失うということ。宿泊産業は目下、給与水準を上げることも大きな課題の一つ。こうした状況を改善するためにも、問題解決はとても大切なこと」と、下嶋氏は話す。

宿泊施設側がキャンセル料の回収に消極的になると、請求されないことが通例になって悪循環を招いた。挙句の果てには、クチコミで「直前にキャンセルしたけど、キャンセル料を徴収されなかった。よいホテルです」という、おかしな“高評価”がつけられることも見受けられる。

下嶋氏は、キャンセル料を巡るいびつな現状を説明しながら、「これを正すためには、まず、キャンセル料の請求・回収が宿泊業であたり前になることが大前提」と力説する。「ペインは、そのソリューションだと思う。私は積極的に同業他社にも紹介しているが、誰もが喜んでいる」。

ミナシア代表取締役社長の下嶋一義氏

キャンセル請求を顧客との関係構築のチャンスに

BtoCのキャンセルの課題に長年寄り添ってきた山下氏が目指すのは、事業者はもちろん、キャンセル料を払う消費者にもメリットがあるサービスだ。「ペインを一方的な取り立てツールにはしたくない。事業者と利用者が対立関係で終わるのではなく、どちらも笑顔になる関係を作りたい」。キャンセルは残念だが、また来てほしいというのが事業者の想い。利用者にもやむを得ない事情が生じることもある。キャンセルを巡る双方の摩擦を減らし、「むしろリピーターやファンを獲得するきっかけに昇華できれば」と強調する。

この考えの実現に向け、現在、キャンセル料の請求時に次回の宿泊時に利用できる割引クーポンを配布できる仕組みを準備している。さらに、クーポン配布以外にも、宿泊施設と予約客が相互にハッピーになれるような仕組みを開発中だ。

「極論だが、1万円のキャンセル料を払えば、2万円分のクーポンやサービスが受けられる。それならキャンセル料を払わない理由がないよね、という状況を実現したい」と山下氏。すでにいくつかの方法は考えており、「工夫をすれば実現不可能ではない」と自信を示す。

こうした山下氏のビジョンについて、下嶋氏は「キャンセル料に対するポジティブな捉え方など、宿泊業界にいる人間にはできない発想が面白いし、ありがたい。キャンセル料を軸に新しいマーケットを創造する可能性すら感じている」とエールを送る。

実は、山下氏がペインを起業したのは、廃業したキャンセル社の破産申し立てから程なくしてのことだという。しばらくは悩んだが、最終的に「なかなか解決できない世の中の課題に取り組むことに、何よりも情熱を傾けられると思い至った。キャンセル料の問題なら自分が世界一、詳しい自負があるし、最も力を発揮できる領域」と力をこめる。

まずは日本市場にフォーカスするが、グローバル展開も視野に入れている。「事前決済が浸透している海外市場のニーズは未知数だが、世界共通の課題であり、商機はある」と、山下氏は見据えている。

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記事:トラベルボイス企画部

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