グーグルは、2023年6月にタビナカ検索の「Things to do」検索結果に新しいカルーセル(表示領域)を導入した。検索結果に、広告でないリストとしてツアーやアクティビティの表示を開始する。現在は、英語版のモバイルのみで対応。米観光産業ニュース「Skift」は、グーグルが近い将来、他言語やGoogleマップなど他のプラットフォームには拡張する計画をしていると報じている。
グーグルのタビナカ体験の検索「Things to do」は、2021年9月のサービスを開始。主にアトラクションを扱い、ツアーオペレーターのサイトやOTAなどから入手できるチケットへのリンクを提供してきた。ツアーは、特定の名所が含まれている場合のみ掲載だった。一方で、昨年末にグーグル・トラベルの責任者が、ツアーやアクティビティのオペレーターもリストに加える予定があることを明らかにしていた。
今回導入された新しいカルーセルによって、パリのサイクリング、ローマのグルメツアーといった、特定の検索に関連する商品が広告でないリストとして表示される。このため、ツアーオペレーターは、旅行者からの直接的なトラフィックや予約に関する問い合わせが入るメリットがある。
また、新しいカルーセルでは、主要な検索用語や固有の都市の検索時に表示される広告(スポンサー付きリスト)は1つか2つ。その直下に検索リストとしてツアーやアクティビティが表示されるため、小規模なタビナカ事業者でも露出のチャンスを無料で得ることが出来る。
ツアーやアクティビティ部門の製品情報管理を専門とするマグパイ社のクリスチャン・ワッツCEOによると、アクティビティとツアーのカルーセルは、過去2年間でThings to doにおける最も重要なアップデートだと話す。
同氏によると、新機能を最大限に活用するには商品の最適化が不可欠。ツアーオペレーターは、商品に関する包括的かつ正確な情報を出すことが必要で、また魅力的な説明やビジュアル、ツアーの特徴を明確に描写することも求められるという。
グーグルの広報担当者によると、同社は現在、クエリ(検索キーワード)の網羅性を高めることに注力している。旅行関連でも関連性の高いリスティングが表示されるようにするために、旅行商品のデータベースを構築する必要があるとしている。
※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(skift)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいてトラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。
オリジナル記事:Google Expands Tours and Activities With New Display
著:Selene Brophy氏