2023年1月13、14日に茨城県水戸市で開催されたプロバスケットのオールスターゲーム「ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2023 IN MITO」の経済波及効果および社会的価値が約10億円となる試算が発表された。EY Japanとジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)が算出したもの。内訳は、社会的価値は約8.8億円、経済波及効果は約1.2億円。
また、全ステークホルダーが投下したコストに対するSROI(Social Return on Investment=社会的投資収益率)は、3.38となり、オールスターゲームへの100円分の投資が338円分の社会的価値の創出につながったと分析した。
社会的価値5項目へ与えた影響をアンケート調査したところ、特に社会的価値へのインパクトが大きかった項目は、ウェルビーイングで、観戦者の86.0%、関連イベント参加者の77.4%がオールスターゲームを通してウェルビーイングを感じたと回答。その社会的価値の金額換算は約1億円と算出した。
このほか、オールスターゲームを通じた水戸市のブランド価値向上を金額に換算すると約6.5億円となった。
EY Japanでは、スポーツの経済的・社会的価値を最大化するためには、自治体のスポーツイベントの誘致、スタジアムやアリーナ建設などで、その社会的目的・意義を初期段階で設計し、ステークホルダーを効果的に巻き込むことが重要と指摘している。
例えば、水戸市民のイベント認知度が15%程度向上していた場合、社会的効果は4100万円増加し、イベントを通じてヘルスリテラシーを高めた人が20%増加した場合、社会的価値は1000万円創出されたと試算している。