中国では2023年9月29日から10月6日まで、国慶節の大型連休を迎える。しかし、ロイター通信によると記録的な数の国民が期間中の旅行先として中国国内を選んでいる。そのため国内消費が押し上げられる一方で、海外旅行の完全回復とはならなそうだ。
通常の秋の大型連休は、中間層がこぞって海外旅行にでかけ、工場労働者など数百万人が帰省して国内旅行も活況を呈する。しかし、パンデミック後の景気回復が足踏みしていることから、今年に入ってからの連休は、1人当たりの支出が期待外れの結果となっている。労働市場の悪化と所得の低下で消費支出が落ち込んでいるためだ。
依然として海外旅行など必需品以外の支出に消極的な国民が多い中で、この連休中の国内消費は中国の長期的な成長の可能性を左右し、消費意欲を測る重要な指標となるだろう。
中国旅遊研究院によると、今年の秋の大型連休中の1日当たりの旅行回数は1億回を超え、秋の連休期間として最も旅行熱が盛り上がる見込み。航空券アプリを運用する会社の話では、列車は満席、1日当たり平均フライト数もパンデミック前の2019年の連休を超えると予想している。
今年初めの春節(旧正月)の連休は全国的なコロナ規制解除後、初めての大型連休だったが、コロナの影響で旅行は低調だった。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。