国際航空運送協会、完全デジタルIDによる搭乗テストを実施、生体認証と組み合わせで空港でのゲート通過もスルーに

国際航空運送協会(IATA)は、航空券の購入から到着まで完全統合されたデジタルID旅行のテストを初めて実施した。テストでは、すべて生体認証によってデジタルIDの安全性が確保された。ブリティッシュ・エアウェイズのロンドン・ヒースロー空港からローマ・フィウミチーノ空港へのフライトで実施されたもの。

このデジタル旅行体験では、旅行者は、すべての購入チャネルで個別に提示されたオファーを受け取ることが可能になる。旅行者のスマートフォンのデジタルウォレットに保存されているデータを旅行代理店と共有することで、NDCを活用する航空会社が、旅行代理店を通じて個別のオファーを提供できる仕組みだ。

また、旅行者のオーダーも簡素化される。選択したオファーはデジタルウォレットに保存され、旅客名記録(PNR)、電子チケット、その他の電子書類は必要ない。情報をQRコードとして読み取ることもできる。

さまざまな旅行要件の確認も容易となる。例えば、デジタルパスポートの国籍データを共有することで、乗客は渡航書類の要件を確認することが可能。多くの手続きを、空港到着前に行うことができる。

さらに、デジタルパスポートとチケット購入データは航空会社と共有されているため、チェックインも簡素化される。

このほか、生体認証データの共有することで、ハンズフリーで空港を通過することができる。ロンドン/ローマ間のテストに参加した旅行者は、生体認証ゲートからセキュリティを通過し、ラウンジに入り、航空機に搭乗した。

今回のテストには、パートナーとしてブリティッシュ・エアウェイズのほか、アクセンチュア、アマデウス、オーストラリア国境警備、トリップ・ドットコムなども参加した。


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