JTBは、2024年ゴールデンウィーク(4月25日~5月5日)の旅行動向を発表した。国内旅行では、旅行者数は株価高騰の好条件がある一方で、物価高騰の影響もあるため前年並みで、平均費用は物価高で上昇すると予想。また、海外旅行では、旅行者数がコロナ前の8~9割まで回復し、平均費用は円安や物価高の影響で上昇すると見込む。GW期間中の総旅行者数は、前年比101.8%の2332万人と予想した。
そのうち、国内旅行者数は同100.9%の2280万人、平均費用は同103.7%の3万6100円、総旅行消費額は同104.7%の8231億円を見込む。
旅行日数で最も多いのは「1泊2日(37.7%)」で、前年から1.2ポイント減少する一方、「2泊3日(33.9%)」は0.2ポイントの増加、「3泊4日(17.1%)」は1.7ポイントの増加。
旅行目的については、「家族と過ごす(31.7%)」が最も多く、次いで「リラックスする、のんびりする(28.9%)」「食事、地域の味覚を味わう(28.5%)」の順となった。
旅行先で最も人気が高いのは「関東(20.1%)」。次いで「近畿(16.7%)」「東海(12.8%)」の順となった。
同行者では、子供づれ(中学生まで)の家族旅行(25.0%)」が最も多く、前年から1.7ポイント増加。
一人当たりの費用については、「1万円~2万円未満(20.2%)」「2万円~3万円未満(20.2%)」が最も多いものの、前年から減少。一方、3万円以上の合計は前年に比べて4.7ポイントの増加となった。
利用する交通機関では、「自家用車・レンタカー」が1.0ポイントの減少となった一方で、「鉄道」は2.2ポイントの増加、「航空機」は3.1ポイントの増加。
宿泊施設では「ホテル(60.8%)」が最多。また、気になっているところは、「自然が楽しめる場所(国立公園や花畑など)(26.1%)」「自然が楽しめる場所(登山やアウトドアなど)(15.8%)」などが挙げられた。
4月3日時点のJTBの宿泊・国内企画商品の予約状況をみると、前年比100%。特に、東京ディズニーリゾートを含む東京、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを含む関西が好調に推移しているという。
海外旅行の人気は近場
海外旅行者数は前年比167.7%の52万人と予想する。2019年は10連休だったことから、同年比56%となっているものの、2014年から2018年の5年間は約55万人前後で推移していることから、その平均と比較すると9割ほどの回復を見込む。
平均費用は前年比104.7%の26万9000円、総消費額は同175.6%の1399億円。一人当たりの旅行費用は「7万円~10万円未満(18.8%)」が最も多く、次いで「40万円以上(16.7%)」「20万円~30万円未満(15.6%)」。
旅行日数については、「3泊4日(27.1%)」が最も多く、次いで「2泊3日(16.7%)」。旅行先トップは「韓国(20.8%)」で、「東南アジア(16.7%)」「台湾(13.5%)」が続く。
4月3日時点のJTBの海外旅行の予約状況は前年比225%。好調な方面は、アジア、ハワイとなっており、短い日数で旅行ができる方面が人気となっている。出発日は、遠方の旅行は4月27日、28日が中心で、近場の旅行は5月2日、3日に集中しているという。