台湾から観光ミッションが来日、日本市場の本格リカバリーへ、多彩なプロモーション施策を展開

台湾観光庁・台湾観光協会東京事務所は、2024年4月11日に旅行業界に向けたアップデートセミナー・商談会を開催した。台湾観光庁の周永暉長官および財団法人台湾観光協会の葉菊蘭会長率いる台湾観光代表団約50名の来日に伴って行われたもの。2023年9月15日に台湾政府の組織改編により台湾観光局(交通部観光局)から、台湾観光庁(交通部観光署)に昇格して以来、初めての来日となる。

台湾観光庁は、「多角的な誘致と新時代への観光政策」をテーマに、多目的な訪台旅行市場に向けた誘致プロモーションを展開し、2024年を訪台日本旅行市場の完全リカバリーの年にすることを目指す。

2023年の外国人訪台旅行者数は延べ648万6951人。台湾観光庁が2023年の年頭に掲げた600万人の目標を達成した。日本からの台湾渡航者も前年の約10.6倍となる92万8235人となったが、2019年比の約43％にとどまっている。

文化体験を訴求、「同じ駅名」企画などPR展開を続々

具体的には、台北以遠を組み合わせた旅行新商品企画の造成、グループ旅行の促進、教育旅行の復活、報奨旅行の誘致、クルーズ船誘致などのプランを策定している。

旅行商品の開発では、博物館や芸術文化施設などの大型施設の観光や、客家文化、原住文化、ファームステイや観光工場などを通じて、台湾の多様な文化や体験を組み込んだ旅行を推奨していく。また、日本旅行業協会(JATA)との共催企画「合同天燈上げイベント第2弾」の開催、澎湖島の花火大会、日月潭花火音楽カーニバル観賞、台湾美食展などの募集企画の準びも進めていく。

さらに、台日双方にある同じ名前の鉄道駅32駅をキーワードにした企画を進めていくほか、鉄道や自転車を組み合わせた環境に優しい低炭素なデュアエルレールツアーなどSDGs旅行の取り組みも進めていく。

消費者向けには、5000台湾ドル(約2万3500円)の消費券や宿泊クーポンが当たる台湾ラッキーランドを継続。4月1日からは台湾系航空会社4社と共同で、抽選で航空券が5000円割引となる「パスポート申請・更新で台湾へGO！」キャンペーンを開始した。

このほか、4月13日と14日には、東京・渋谷ヒカリエで観光プロモーションイベント「2024台遊館 in 渋谷」を開催する。

※台湾ドル円換算は1台湾ドル4.7円でトラベルボイス編集部が算出