UNツーリズム(国連世界観光機構/UNWTO)は、中国が2023年の海外旅行支出額でトップに返り咲いたことを明らかにした。中国の支出額は1965億ドル(約30兆円)。前年トップだった米国は1500億ドル(約23兆円)。以下、ドイツの1120億ドル(約17兆円)、英国の1100億ドル(約17兆円)、フランスの490億ドル(約7.6兆円)が続いた。
このほか、トップ10には、カナダ、イタリア、インド、ロシア、韓国がランクイン。特にインドは、2019年の14位から8位に急上昇し、世界への送客市場としての重要性が高まっている。
インバウンド旅行者数では、フランスが1億人でトップ。以下、スペイン(8500万人)、米国(6600万人)、イタリア(5700万人)、トルコ(5500万人)が続く。このほか、トップ10にはメキシコ、英国、ドイツ、ギリシャ、オーストリアが入った。
インバウンド旅行収入では、トップは米国で1760億ドル(約27兆円)。920億ドルのスペイン(約14兆円)、740億ドルの英国(約11兆円)、690億ドルのフランス(約10.7兆円)、560億ドル(約8.7兆円)のイタリアが続いた。トップ15には、UAE、トルコ、オーストラリア、カナダ、日本などが入っている。
UNツーリズムによると、2023年の世界の海外旅行者数は2019年の89%まで回復。さらに2024年第1四半期は97%まで回復していることから、2024年通年では2019年を2%上回ると予想している。
2023年の国際観光の総収入は1.7兆ドル(約264兆円)推計。2019年の約96%まで回復。観光直接GDPは3.3兆ドルで、すでにパンデミック前の水準に回復。世界のGDPの約3%を占めた。
※ドル円換算は1ドル155円でトラベルボイス編集部が算出