日本政府観光局(JNTO)によると、2024年5月の訪日外国人旅行者数(推計値)は2019年比9.6%増の304万100人となった。3月以来、3か月連続で単月での300万人超えが続き、5月単月では、過去最高だった2019年(実数:277万3091人)の数値を20万人以上も上回った。
地域別では、韓国の73万8800人(2019年比22.4%増)に続き、中国が54万5400人(27.9%減)、台湾が46万6000人(同9.3%増)、米国が24万7000人(同57.4%増)、香港が21万7500人(同15.1%増)。
JNTOによると、23市場のうち、韓国やシンガポール(同66.5%増の6万2700人)、カナダ(同57.9%増の5万5800人)など19市場で5月の過去最高を記録。インド(同46.1%増の2万9100人)は単月の過去最高を記録した。シンガポールやマレーシアなど一部市場では、学校休暇を含む連休にあわせて訪日需要が高まった。インドは学校休暇に加え、大型インセンティブツアーの催行も、訪日客数の増加に影響したという。
航空データOAG社のデータによると、2024年5月に国内主要空港(成田、関空、羽田、福岡、名古屋、札幌)に到着した国際線は、便数が2019年比8.9%減の2万168便(1982便減)、座席数は6.7%減の471万3238席(33万9497席減)。
空港別では、羽田空港(便数29.6%増の4674便、席数23.7%増の115万1164席)が便数、座席数とも増加率が上昇。福岡空港(便数10.9%増の1948便、席数17.0%増の41万7065席)も増加傾向で、特に席数は2019年の2割増に届く勢いで推移した。その他の空港は成田と関空が前月並みの推移だが、新千歳は便数・席数とも2019年比の5割強程度に減少した。
なお、JNTOでは訪日外客数(推計値)の発表において、訪日客数が順調に回復していることを踏まえて2024年4月から2023年比を基準とし、2019年比を参考指標とした。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。