博報堂は、「新富裕層“インカムリッチ”生活者調査」を実施した。共働き・パワーカップル世帯の増加などによる新たな富裕層の出現に着目し、世帯年収1500万円以上の生活者を「インカムリッチ」と名付け、彼らの意識や価値観、行動などを調査した。
その結果によると、世帯年収1500万円以上のインカムリッチの割合は、全体の2.4%。最も多いのは男女ともに40代。その過半数(51%)が会社員で、そのうち約3割(28%)が上場企業に勤務している。
保有する資産のトップは、全体・インカムリッチともに「現金・預貯金」。また、インカムリッチの約4割が「自宅の土地」(45.4%)や「株式」(45.4%)、「生命保険」(41.1%)を保有。「投資信託」(34.8%)や「貴金属・宝石類」(18.9%)を保有する人も、全体より10ポイント以上高くなった。
また、時間や生き方に対する意識の調査では、「健康や心の豊かさのためにお金をかけている」(56.3%)、「タイムパフォーマンスを重視」(50.4%)、「ゆとりを得るためにお金をかけることを惜しまない」(46.5%)のいずれの項目も、全体より10ポイント前後高くなった。さらに、インカムリッチの中でも特に子育て世帯が多い30代~50代女性でこれらの意識がさらに10ポイント前後高くなった。
消費意識については、インカムリッチは「今の生活を楽しむためにお金を使いたい」(21.2%)、「自分へのご褒美のために贅沢をしたい」(17.8%)、「新しいお店や場所に積極的に出かけるほうだ」(10.4%)といった意識が高い傾向。なかでも、特に20~30代女性は「自分へのご褒美のために贅沢をしたい」意識が3割を超えた。