スマホ音声ガイドのツアー販売を、世界大手のタビナカOTAが中止、その理由とは?【外電】

タビナカに特化した国際カンファレンスを主催する「Arival (アライバル)」は、タビナカOTAの「GetYourGuide(ゲットヨアガイド)」がスマホ音声によるセルフガイドツアーの取り扱いを中止すると報じた。すでにGetYourGuideは、ツアーサプライヤーに「セルフガイドまたはモバイルガイドのオーディオツアー/探検ゲーム/宝探しを削減する」との通知を送った。SIMカード、Wi-Fiデバイス、セルフドライブ車両のレンタルも削減対象になっている。2024年7月31日をもって、このカテゴリーが削除される見込みだ。

一方で、オーディオガイド付きのアトラクションチケットは引き続き提供される模様。

旅行者がスマホなどモバイルデバイスにツアーをダウンロードするセルフガイドツアーは、ガイド付きツアーよりもはるかに安価なため、ここ数年で急成長してきた。こうしたツアーは、コスト意識の高い、若い消費者や、団体旅行を好まない旅行者に人気。アライバルによると、2023年には米国の旅行者の14%がセルフガイドツアーに参加。18~34歳に限ると、その割合は18%にもなる。

満足度の低いセルフガイドツアー

GetYourGuideがセルフガイドツアーをやめる最大の理由は、ガイドの品質に疑問が生じ始め、旅行者はその内容に満足していないためのようだ。GetYourGuide は、「忘れられない体験を簡単に見つけて予約できる、顧客第一のプラットフォームを提供していきたい」としている。

GetYourGuide のさまざまな旅先ページにあるセルフガイドツアーとガイド付きツアーのレビューを見ると、セルフガイドツアーの評価が低いことがわかる。

例えば、スペイン・セビリアでは、最高ランクのセルフガイドツアーは120件以上のレビューがあり、そのスコアは4.2だが、あるツアーは10件ほどしかレベューがなく、そのスコアは2.0とかなり低い。一方、ガイド付きツアーには数百件から数千件のレビューがあり、平均スコアは4.5以上と高くなっている。

加えて、セルフガイドツアーはモバイルアプリを通じて提供されることが多く、OTAで購入した後、利用者は追加のアプリをダウンロードする必要があるため、ユーザーエクスペリエンスが煩雑になることも要因と言われている。

さらに、経済的な理由も大きい。GetYourGuideが削除するカテゴリーはすべて低価格の商品。ほとんどのセルフガイド ツアーの料金は15ドル以下で、10ドルを大きく下回るものも多数ある。そのなかで、例えば、8ドルのセルフガイドツアーの手数料と同じ手数料で90ドルのガイドツアーを取り扱うのは、コスト的に見合うものなのだろうかと見る向きもある。

セルフガイドツアーは不要なのか?

一方、セルフガイドツアーは大都市や人気観光地でない小さな町などには理想的との声もある。また、人気のあるアトラクションでのツアーでは間際予約が多いため、催行人数が限られるガイド付きツアーでは対応が難しく、その制約がないセルフガイドツアーは旅行者にとってメリットは大きい。

GetYourGuideにセルフガイドツアーを提供しているVoiceMap社では、GetYourGuideからの予約の60%以上が当日予約だという。同社創設者のイアン・マンレイ氏は「セルフガイドツアーを排除するのではなく、その表示方法と提供のタイミングを考えてみては」と提案している。

※この記事は、Arival(アライバル)社が運営するニュースメディアから届いた以下の英文記事を、同社との正規提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:GETYOURGUIDE AXES SELF-GUIDED TOURS

著者:ダグラス・クインビー(Douglas Quinby)


みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…