HIS、夏休み予約状況を公表、海外旅行は2019年比52%、急上昇トップはカイロ、宿泊費高騰のパリは15位

エイチ・アイ・エス(HIS)は、夏休み期間(2024年7月20日~8月31日)の予約状況をまとめた。調査日は6月26日で、HISのツアー、ダイナミックパッケージ(宿泊 + 航空券)、航空券(宿泊のみは除く)の申し込み者が対象。

それによると、海外旅行の予約者数は前年同期比97.5%とほぼ同数で推移するものの、コロナ前の2019年同期と比べると依然として52.3%にとどまっている。2023年同期は2019年同期比53.4%だったことから、昨年から今年にかけてはほぼ横ばいで推移。

方面別では、予約数トップはソウル。以下、台北、ホノルル、バンコク、シンガポールがトップ5。前年8位に入っていたパリは、オリンピック・パラリンピックが7月末から8月中旬にかけて開催されることから、宿泊費が高騰し、予約が取りづらくなっていることから15位まで順位を下げた。

このほか、長距離では、ロンドンが11位、ロサンゼルスが14位、ローマが16位、ミラノが18位、バルセロナが19位となっている。

エジプト・カイロが急上昇、顧客層は子ども連れが4割

また、前年から予約者数が大きく上昇したランキングでは、1位がカイロで前年比405.6%。約9割がツアーでの予約で、エジプト周遊をはじめ今年はトルコやギリシャとの2ヶ国周遊ツアーの予約が増加しているという。

また、3位は前年比249.3%のモンゴルのウランバートルが入った。ドラマの舞台としても注目され、ベストシーズンを迎えるモンゴルは、静岡、福岡、広島、名古屋からそれぞれ運航予定のチャーター便を利用したツアーを展開していることから、予約数が伸びた。

海外旅行の平均単価は前年同期比107.9%の19万2000円。顧客層別でみると、子供連れの旅が42.2%、カップル・夫婦の旅が18.5%と家族旅行の割合が高くなっている。年代別では、20代が18.3%、40代が16.5%、50代が16.0%。男女別では、女性が61.7%と旅行意欲は男性より高い傾向が見られている。

国内旅行の予約者数は前年同期比で86.5%。HISでは、国内旅行の急な需要拡大は一旦落ち着き、平時に戻っていると見ている。方面別トップは沖縄。以下、北海道、長崎県、福岡県が続く。5位の鹿児島県は2019年比でも134.9%と好調。屋久島、奄美群島の需要が高いという。平均単価は前年同期比104.7%の8万9000円。

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