民泊仲介エアビーアンドビー(Airbnb)は、オリンピック期間中のバリ地区での宿泊予約数が前年同期比で5倍以上になっていることを明らかにした。予約可能なリスティング数も前年比40%増加しているという。先ごろ、2024年3月31日段階の数値を公表した。
世界160カ国・地域からパリ地区の予約が入り、そのなかでもトップは米国で全予約数の20%以上。前回の東京五輪でメダル獲得が多かった国からの予約も増えているという。
また、自国のフランス人の宿泊予約は全体の3位だが、五輪チケットの大半がフランス人が購入していることから、五輪が迫るにつれて、国内予約がさらに増えると予測している。
成長率で見ると、アジア諸国からの予約が増加。特に中国本土、インド、香港、日本からの予約増が顕著に表れているという。
予約数はパリやその近郊だけでなく、五輪競技がおこなわれる他の都市でも増加。例えば、日本人の場合、パリに次いで多いのはマルセイユで、パリ郊外のサンドニ、リール、ブローニュ=ビヤンクールが続く。
エアビーのデータによると、人気の宿泊地は、自国が強い競技が開催される都市。例えば、スペインとブラジルで予約が多いのは、それぞれサッカー代表が試合をおこなうポルドー。中国では卓球会場に近いヴァンヴとなっている。
デロイトの調査によると、五輪期間中のエアビーが生み出す経済効果は約10億ユーロ(約1740億円)に達すると見込まれている。
なお、エアビーは、五輪開催に向けて、昨年から実施している「Get an Airbnb」キャンペーンの一環として、「Paris」という広告を展開している。iSpot.Tvの報告によると、その広告は米国の全国ネットで2億回近くの広告インプレッションを獲得、エアビーはスポット広告に約350万ドル(約5.6億円)を投資したという。ブランド認知度は83%で、旅行業界の平均70%を大きく上回った。
※ユーロ円換算は1ユーロ174円、ドル円換算は1ドル160円でトラベルボイス編集部が算出