ANAホールディングスは、2025年3月期第1四半期(2024年4月1日~6月30日)を取りまとめた。旅客・貨物ともに需要回復が続き、売上高は前年同期比の4610億円を上回る5167億円となり、第1四半期として過去最高を更新。特に、国際旅客の売上高は、 旺盛な訪日需要や日本発の業務渡航需要を取り込んだことで、1895億円となり第1四半期として過去最高を記録した。
整備費の増加や人財への投資などによって、営業費用が4864億円に増加したことで、営業利益は前年同期の437億円を下回る303億円となったものの、コロナ前の最高益を上回る水準で推移。また、経常利益は368億円(前年同期432億円)、四半期利益は247億円(前年同期306億円)を計上した。
国際線旅客では、旅客数が前年から16%増加したことで、旅客収入は前年同期比13.3%増。国内線旅客では、旅客数は同1.1%増、旅客収入は同6.3%増の1516億円となった。
また、LCCのPeach Aviationでも、国際線の旺盛な訪日需要や国内線の好調なレジャー需要を取り込んだ結果、旅客数は同2.4%増となり、旅客収入も同10.6%増の306億円に増収。2月に新ブランドとして運航を開始したAir Japanは、3路線で約7万1000人を輸送し、旅客収入は19億円となった。
このほか、旅行事業については、海外旅行でハワイ方面を中心に需要が好調に推移し取扱高が増加したものの、国内旅行では、全国旅行支援の効果があった前年同期と比べてダイナミックパッケージ商品の取扱いが減少したことなどから、売上高は前年同期を下回る166億円、7億円の営業損失を計上した。
2025年3月期の見通しについては変更なく、売上高2兆1900億円、営業利益1700億円、経常利益1600億円、当期純利益1100億円を据え置く。