博報堂DYホールディングスの研究開発部門であるマーケティング・テクノロジー・センター(MTC)と、中国のフードデリバリーなど生活関連プラットフォームを運営する「美団」の広告部門Solid Bitは、中国人生活者を対象とした「インバウンド予報調査(第3回)」を共同で実施した。
「インバウンド予報指数」とは、中国人生活者の訪日意欲について、社会環境や実現可能性を考慮せず、調査時点から3か月後の気持ちを端的に表す指標。
その結果によると、8月のインバウンド予報指数は83.2点で、前回調査(2023年6月)の81.1点から微増。特に訪日経験1回の層では前回から9.4ポイント上昇しており、再訪意欲の高まりがうかがえる結果となった。
訪日経験のある層の今後の訪日の目的は、「高級レストランを体験する」(73.0%)がトップ。次いで、「大衆料理を楽しむ」(70.0%)、「温泉入浴」(68.5%)、「旅館に宿泊」(66.8%)、「四季の体感」(66.8%)、「自然・景勝地の観光」(66.0%)の順。「買い物」は60.2%にとどまっていることから、依然として体験重視の結果となった。
また、「高級レストランを体験する」「舞台・音楽鑑賞」「スキー・スノーボード」「スポーツ観戦」「治療・健診」は、5ポイント以上、上昇した。
今後の訪日意識において、前回の調査結果と比較したところ、訪日目的では全体ベースで「買い物」のポイント数は下がった。一方で、「いろんな体験を楽しむ」の43.6%に対して「ショッピングを楽しむ」は56.4%と17.3ポイント上昇し回答者の半数を超えたことから、相対的に購買意欲の持ち直しの兆しが見られると分析している。
このほか、ショッピングでは「日系ブランドであることが購入の決め手」と考える回答者は全体の6割超にのぼった。