インドネシア政府は、バリ島の観光業の改革に本腰を入れる。観光の質を向上させ、地元の文化と雇用を守るため、監視を強化する考えだ。
バリ島では外国人による犯罪、行きすぎた開発、地元雇用の喪失など問題が目立つようになっている。観光担当上級大臣のルフット・パンジャイタン氏は自身のSNSで「麻薬、ギャングなど、ここに問題を持ち込む外国人観光客は、インドネシアから、バリ島から追放する。今後はバリ島に入ってほしくない」と訴えた。
バリ島はコロナ後、外国人観光客が急増。マナーの悪い観光客の動画が頻繁に拡散され、地元住民を怒らせている。
インドネシア統計局のデータによると、2024年上半期にバリ空港から同島に入国した外国人観光客は290万人。この期間にインドネシアを空路で訪れた外国人旅客の65%を占めた。
国営通信社アンタラは8月初旬、サンディアガ・ウノ観光大臣が「観光客が国民の敵となったバルセロナのような状況は避けたい」と述べたと報じた。
ルフット氏は「水田が別荘になったり、ヌードクラブになったりするのは見たくない。私たちにとって、数よりも質が重要だ」と強調する。
インドネシア政府は、まもなくバリ島の観光改革政策を発表する予定だ。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。