米国と中国の間で、超音速旅客機の開発で新たな競争が繰り広げられている。北京に拠点置くスペース・トランスポーテーション(凌空天行)は、このほどコンコルドの2倍の速さで飛行する極超音速旅客機「雲星」の試験飛行に成功したと発表。一方、テキサス州のヴィーナス・エアロスペースは、マッハ6(時速約7400キロ)で高速飛行できる旅客機用のラムジェットエンジンを開発中だ。
ヴィーナス・エアロスペースの共同創業者アンドリュー・ダグルビー氏は「このエンジンは超音速経済を現実のものにする」と自信を示す。同社のエンジニアによると、10万フィート(約3万メートル)まで上昇することで、この速度に到達できるという。
スペース・トランスポーテーションは、2027年までに雲星の商業飛行を目指している。実現すれば、北京とニューヨークを約3時間で結ぶことができるとしている。ロンドンからニューヨークへは約1時間半で飛行できる可能性もあるという。
ヴィーナス・エアロスペースがマッハ6で飛行できる旅客機の開発に成功すれば、飛行時間はさらに30分短縮できる可能性がある。
スペースXとテスラで社長を務めるイーロン・マスク氏も、超音速旅客機の復活に興味を示していると言われている。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。