ANA、新たに新機材77機を発注、取得額は2兆円超え、インバウンド需要や航空需要拡大を見据えて

写真提供:Boeing

ANAホールディングスは、2025年2月25日に開催した取締役会で77機の航空機の発注を決定した。取得額は、カタログ価格(定価)で約2兆1580億円。国際線を成長領域と位置づけ、旺盛なインバウンド需要、将来的な航空需要の拡大に向けて、コロナ禍で抑制していた航空機の更新や追加発注を図る。今回の発注と、すでに発注済みの機材を合わせると、2030年度時点でグループ全体の機材数は約320機になる見込み。

ANAホールディングスの芝田浩二社長は、今回の発注について「国内線の収益性向上と、成長領域である国際線の拡大につなげ、世界をリードするエアライングループとして、持続的な成長をめざす」とコメントしている。

新たに投入する機材は、国際線で旺盛なアジア/北米間の需要や成田空港の再拡張を見据え、ボーイング787-9型機(GE社製エンジン搭載)を18機発注する。2030年にはボーイング787シリーズを約120機とし、同社の低燃費機材の構成比を91%まで向上させる。

また、国内線の中長期的な需給の最適化に向けて、日本初となる100席クラスのエンブラエルE190-E2型機を20機発注。2028年度から導入する予定で、最新エンジンや技術で低燃費・低騒音の実現を目指す。

さらに、現行機材の更新として、エアバスA321neo型機を14機、ボーイング737-8型機を12機発注する。

LCCピーチ向けの機材も10機

グループLCCのPeach Aviation(ピーチ)向けの機材として、A321XLR型を3機、A321neo型を10機を発注した。2032年以降に順次受領する予定だ。

航続距離の長いA321XLRは、日本からアジア・オセアニア線をカバーする予定。ピーチは、すでにA321LR型3機を導入し、関西/バンコク(スワンナプーム)線やシンガポール線に就航している。A321XLRの導入によって、中距離国際線として乗り入れ可能な都市が増えることになる。

A321neoについては、ピーチが国内線や近距離国際線で使用している主力のA320ceoならびにA320neoの更新機材として導入する。

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