株式会社リビジェンは、このほど全国の10代から30代の一般男女500人を対象に企業のソーシャルメディア活用に関する調査結果を発表した。
それによると、消費者に受け入れられやすい企業の投稿者(中の人)は「ユニークな投稿をするタイプ」の人気が高い傾向が明らかになった。
好きな企業SNSの「中の人(コメント・投稿を行っている運営担当)」のタイプの回答では、「和ませてくれるようなユーモアのあるタイプ」が34.8%で首位に。続いて「お得なキャンペーン情報などを発信してくれるタイプ」が28.4%、「製品やサービスについて真面目に誠実に投稿をするタイプ」が13.8%となった。こうした結果から、調査を実施したリビジェンは、SNSユーザーが企業に求めているのは「キャンペーン情報よりも投稿のユニークさ・ゆるさ」と分析している。
また、その理由については、以下のような回答が挙げられている。
【和ませてくれるようなユーモアのあるタイプ】
- 「普段フォローしていても楽しく邪魔にならない(23歳・女性)」
- 「親近感が湧くから。企業という堅苦しいイメージに囚われない革新的な考えをする企業こそが今は必要だと思うから(16歳・男性)」
- 「ユーモアがあれば、リツイートしてもフォロワーに迷惑がられない(19歳・女 性)」
- 「単純に和む。親近感が湧くので、特にメーカーを決めずに何か購入する際には、思い出してそのメーカーの製品を買ってしまう(36歳・女性)」
- 「どうせ読むならユーモアがある方が読みやすいから(26歳・女性)」
【お得なキャンペーン情報などを発信してくれるタイプ】
- 「ホームページを開かないと分からないようなお得な情報をくれると、その企業のサービス精神に感心するから(26歳・女性)」
- 「キャンペーンのことを知らない事が多いから(37歳・女性)」
- 「『お得』はみんな好き!(22歳・男性)」
【製品やサービスについて真面目に誠実に投稿をするタイプ】
- 「信頼出来る製品を買いたいから(29歳・女性)」
- 「購入時の決め手にありえるから(29歳・男性)」
- 「個人を感じさせる内容は興味ない。製品に関する情報が知りたい(34歳・女性)」
【ユーザーの投稿に返信をくれるタイプ】
- 「自分の意見を見てくれたという感じが伝わるし、1人1人を大切にしている感じがするから(25歳・女性)」
- 「返してくれると、誠実さが見て取れるから(15歳・男性)」
- 「ちゃんと読んでくれているんだと実感できるから(29歳・女性)」
【アンケートや意見の投稿を求めて、お客さんの意見を聞こうとしているタイプ】
- 「一方通行の発信だと何のためにSNSを利用しているのか分からない(23歳・女性)」
- 「自分の意見がどうこうより、意見を聞こうとしてくれる姿勢がいいと思うから(29歳・男性)」
- 「わざわざ電話などで要望を伝えるのは面倒だが、SNSなら気軽に出来るから。(23歳・男性)」
こうした回答から、10から30代のSNSユーザーは、SNSの企業側発信者を単なる情報源として捉えているのではなく、コミュニケーションの相手として意識している様子がわかる。「中の人」の実態が気になるか、という質問に対しては、約3割が気になると回答している。
なお、この結果についてユニークな投稿で知られるシャープ株式会社と東急ハンズが以下のようなコメントをしている。
シャープ株式会社のtwitterアカウント(@SHARP_JP)
「こんな時は、中の人などいない!とお答えするのがお約束ですが、けれどやっぱり、中の人はいます。杓子定規な企業コミュニケーション脱却を模索した結果の、ゆるさやユーモア。それが受け入れられるのはとてもうれしいですし、これからも、SNS上のお友だちと同列に、中の人ともお付き合いくださると幸いです」
株式会社東急ハンズのtwitterアカウント(@TokyuHands)
「SNSはコミュニケーションツール。なので、そのきっかけとなるような話題がいちばんなじむ、ということでしょう。いかにも企業発信という内容では、自分が受け取って終わり。思わず友人に言いたくなるような、次も見たくなるようなユーモアのある内容なら、シェアしたくなりますよね」
この調査は、スマートフォンを使用したインターネット調査で、全国の10代〜30代の一般男女から有効回答数500サンプルを集計したもの。調査期間は2013年12月19日 19:29〜同日19:56。
*表資料は、リビジェンのプレスリリースより