インターナショナル・クルーズ・マーケティング(ICM)の今川聡子社長は2014年3月14日、会見の場で同社が販売するクルーズ運航会社の近況について語った。
今川氏によると、販売の主力であるシルバーシー・クルーズには、間もなく探検クルーズ部門に「シルバー・ディスカバラー」(5,218総トン、乗客定員120人)が就航、2014年6月14日には日本(小樽)に初寄港を果たす予定だ。同船は1989年に就航した元「おせあにっくぐれいす」で、久しぶりの日本寄港となる。
成長著しいリバークルーズの話題としては、ヨーロッパでリバークルーズ船を運航するルフトナー・クルーズが今年9月、メコン川およびイラワジ川に新造船を投入し、初めてアジアでのクルーズ事業を開始する。メコン川クルーズはホーチミンを起点にした7泊8日間で、途中ホーチミンなどに寄港する。就航船は「メコン・ナビゲーター」(乗客定員68人、1,970ユーロ〜)。イラワジ川クルーズはヤンゴンを起点にした9泊10日間のスケジュールで、「イラワジ・エクスプローラー」(乗客定員56人、2,840ユーロ〜)で快適に旅するプログラムが用意されている。一方、南米アマゾンクルーズを実施するアクア・エクスペディションズも、今年10月からメコン川で新造船「アクア・メコン」(乗客定員40人、3,000米ドル〜)によるクルーズを実施する。
ラグジュアリー・クラスの客船で訪れれば、インフラが整備されていない環境でも快適な旅行が可能だ。また内陸の観光地を訪れることができ、船酔いもほとんどしないため、オーシャン・クルーズとは別に、今後はリバークルーズの人気が延びる可能性がある。また新しい旅行スタイルとして、インセンティブの問い合わせも増加傾向にあるそうだ。
取材・記事:竹井智