ソーシャルギフト市場が急拡大、2020年度には770億円の予測

矢野経済研究所の調査によると、2012年度の国内ソーシャルギフト市場は前年比2.3%増の22億円(発行金額ベース)だった。ソーシャルギフトサービスとは、インターネットで購入したギフトをSNSやメッセンジャー、Eメールなどで贈るサービスのこと。ソーシャルギフト市場は、法人のオンラインキャンペーンの拡大やパーソナルギフトでのスモールギフトの進展により伸長しており、2013年度の市場規模は104.5%増の45億円に倍増すると見込んでいる。

矢野経済研究所によると、ソーシャルギフトサービスを利用する特徴的な場面としては、コミュニケーションの補完型がある。若者層を中心に「ありがとう」「ごめんね」を伝える際に、ソーシャルギフトサービスを利用したスモールギフトを贈るケースが増えているのだという。また、メッセージとともにIDを送付し、専用ウェブサイトの価値として利用できるオンライン完結型のサービスも増加。こうしたギフトサービスの形態や利用の拡大により、法人の販促キャンペーンも変化し、リアルでのキャンペーンからオンラインでのソーシャルギフトサービスにシフトする例も増えているという。

こうした傾向の中、矢野経済研究所ではソーシャルギフト市場が2020年度には770億円に拡大すると予測。新しいギフトの形として浸透していくとする。法人需要ではオペレーションや配送コストが不要という効率化とコスト削減効果が追い風となり、パーソナルギフトでは商品券やギフト券などからの代用利用の拡大を見込んでいる。

調査は2013年12月~2014年3月にかけて、ソーシャルギフトサービス提供事業者、商品券・ギフト券/ギフトカード発行事業者を対象に、専門研究員が面談や電話、メールによるヒアリングを実施。文献調査も併用。


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