出張時の座席クラス、社長のファーストクラス利用は25%、エコノミークラスは5ポイント増の19%

労務行政研究所の「国内・海外出張旅費に関する実態調査」で、海外出張時の航空機の利用クラス、及び国内出張時の新幹線グリーン車利用の基準が、役員を中心にダウングレードしていることが分かった。

海外出張では、従業員はエコノミークラス利用が部長級で77.2%、課長級で84.0%、係長級で86.9%、一般職で87.4%となり、2008年調査時とほぼ同程度。しかし、役員ではファーストクラスの利用が社長で25.1%(08年:33.7%)、専務が8.2%(同:14.2%)、常務が5.8%(同:11.2%)、取締役が4.1%(同:7.7%)と縮小しているほか、社長でもエコノミークラスが19.3%(同14.3%)と増えている。

国内出張でのグリーン車利用についても、従業員は9割以上が認められていないことに変わりがない。しかし、役員は利用を認める割合が社長は69.7%(同:71.9%)、専務が57.4%(同:59.6%)、常務が54.8%(同:59.6%)、取締役は48.9%(同:55.1%)となり、海外出張時の航空座席ほどではないが、認められるケースが少なくなっている。

なお、グリーン車の利用基準低下について、労務行政研究所ではコスト削減に加えて本数の増加や走行時間の短縮など、新幹線の運行環境の改善という点も、見直しが進んで理由だとしている。

同調査は2014年1月8日~3月5日まで、全国上場企業3417社と上場企業に匹敵する非上場企業298社を対象に実施。集計対象は226社。

(トラベルボイス編集部)

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